Jリーグ ディビジョン1 第4節
2014.3.23 [SUN] 15:00 NACK

大宮

  • 1' 渡邉 大剛
  • 45+1' 今井 智基
  • 57' 家長 昭博
  • 60' 家長 昭博
4 - 0
2 前半 0
2 後半 0

仙台

試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 27 今井 智基
DF 2 菊地 光将
DF 17 高橋 祥平
DF 14 中村 北斗
MF 41 家長 昭博
81'
MF 34 片岡 洋介
MF 23 金澤 慎
MF 10 渡邉 大剛
FW 11 ズラタン
81'
FW 20 ラドンチッチ
70'

控えメンバー

GK 31 清水 慶記
MF 4 橋本 晃司
MF 5 カルリーニョス
81'
MF 9 チョ ヨンチョル
70'
MF 18 横山 知伸
MF 22 和田 拓也
FW 32 長谷川 悠
81'

監督

スターティングメンバー

GK 21 関 憲太郎
DF 25 菅井 直樹
72'
DF 3 渡辺 広大
6'
DF 5 石川 直樹
DF 23 二見 宏志
MF 11 太田 吉彰
61'
MF 2 鎌田 次郎
MF 17 富田 晋伍
MF 10 梁 勇基
MF 19 武藤 雄樹
FW 24 赤嶺 真吾

控えメンバー

GK 1 桜井 繁
DF 33 石川 大徳
72'
MF 27 武井 択也
6'
MF 14 佐々木 勇人
MF 8 マグリンチィ
FW 13 柳沢 敦
FW 9 中原 貴之
61'

監督

試合詳細
8 シュート 10
5 GK 4
0 CK 9
16 直接FK 11
0 間接FK 5
1 PK 0
試合データ

主審

佐藤 隆治

副審

山内 宏志

副審

西尾 英朗

第4の審判員

森川 浩次

入場者数

10,465人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

16.9℃/12%
家長が2得点1アシストの活躍、今季ホーム初勝利を飾る
「大事なのは内容よりも結果」
シーズン開幕直後には、よくそんな言葉を耳にする。手探り状態のチームが多いため、たとえ内容が悪くても結果を出すことができれば、手にした勝点を糧として調子が上向く可能性が大きいからだろう。反対に内容が良くても結果に結びつかないと、微妙に歯車が狂い始め、選手たちが自信をなくし、不満も芽生えるなか泥沼に陥るチームが少なくない。新監督、新加入選手を多く迎えているチームとなれば、なおさら内容よりも結果に大きな意味がある。

前節、アルディージャは難敵の川崎F相手にアウェイで今季初白星をあげた。その勢いを持続したい。対する仙台は3試合を終えて1分2敗。貪欲に初勝利を狙ってくるだろう。ホームに集まった1万人を越えるファン・サポーターに勝利を届けたいアルディージャにとっても負けられない戦いは、15時3分にキックオフを迎えた。

その瞬間、手元の時計は40秒を刻んだところだった。まさに電光石火の先制ゴールである。右サイドのスペース、フリーでボールを受けた家長が狙い済ましたクロスを送ると、ラドンチッチを越えた先に渡邉が待ち構えていた。左足でのダイレクトシュートが、相手DFを弾いてサイドネットを揺らした。

開始早々の先制点で流れに乗ったアルディージャは、その後もゲームを支配して仙台のゴールに迫った。4分には再び家長が抜群のタメからラストパスを繰り出し、ペナルティエリア深くまで攻め上がった金澤が滑り込みながらフィニッシュを放つ。さらに左の渡邉、右の家長の正確なパスが前線のラドンチッチに得点の気配を漂わせた。

攻勢が続くなか、守備も安定していた。カウンターから太田に左サイドを破られかけた場面は中村がコースを消してピンチを凌ぎ、ゴール中央からの梁勇基のシュートは金澤が身体でブロック、カットインした武藤の右足から放たれたボールは北野が手中に収めた。
24分、仙台のゴール前で細かくパスを回し、金澤とラドンチッチが2本のヒールパスでつないだボールを渡邉が狙ったシュートは追加点にならなかったものの、アディショナルタイムに2度目の歓喜が訪れた。右サイドバックの今井が仙台のボールを奪い、そこから素早く攻撃に転じる。渡邉とラドンチッチのパスワークで右サイドを崩すと、ズラタンのラストパスに反応してDFラインの裏まで飛び出した今井がゴールへ独走。「あそこまでフリーだと緊張しますね」と振り返った決定機を、右足で確実にものにした。

前半で2点のリードを奪ったアルディージャは、後半も落ち着いた試合運びを披露する。主役となったのは、華麗な左足でスタジアムを沸きに沸かせた家長だ。まずは57分、懐の深いボールキープと独特のボールタッチ、勇敢なドリブルでペナルティキックを獲得。主審がペナルティスポットを指すと同時に、ラドンチッチ、渡邉、片岡、金澤が次々と駆け寄って祝福するほど圧巻のプレーだった。

自らつかんだPKを冷静に右隅に決めた背番号41は、その3分後にも観衆を魅了する。金澤のパスを受けた渡邉がループパス、一瞬オフサイドかと周囲が立ち止まるなか完璧なトラップで足下にボールを吸い寄せると、左足ボレーで勝利を決定づける4点目のゴールをアルディージャにもたらした。

振り返れば、仙台に許した決定機は65分の1度のみ。だが、この場面も菊地の身体を投げ出したスライディングと北野のファインセーブでゴールを割らせなかった。ファン・サポーターが待ち望んだ今季ホーム初勝利は、文句のつけようがない完勝だった。

試合後、大熊監督は「前回はサポーターの皆さんに勝利を届けられなかったので、今日、勝てて本当によかった」と笑顔を見せた。とはいえ、それも一瞬。「今日のように攻守にハードワークする試合、ひたむきな試合、見に来てくださる方に何かを伝えられる試合を続けていくしかない」と前を向いた。「今日はうまさではなく恐さがあった」と大熊監督から称賛された家長も満足した様子は微塵もなく、「今日もみんなで守備から入ったことが先制点につながった。90分間、バラバラにならず戦えたことがよかった。次につながるゲームだったと思う」とコメント。今日のような攻守に一体感のある試合を続けることの重要性を口にしていた。

(総評:粕川哲男/写真:山田勉)

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監督コメント
監督 大熊 清
試合の立ち上がりにゴールが入ったことで、それが自信になり前向きに行けたと思います。(前節の)川崎F戦の後半はリードしているにもかかわらず、ディフェンスラインやボランチの押し上げがなかなかできませんでした。ですが、今日は苦しい時間帯はあったものの、全体を通しては後ろからの声の押し出しとか、ラインコントロールとか、2トップが勇気を持って相手DFラインにプレッシャーをかける部分とか、前節の反省を生かせたと思いますし、進歩を感じます。

今後は、どんな相手にも今日のようなラインコントロールができたり、パスの出どころにプレッシャーをかけたり、いいボールの奪い方ができたり、攻撃につながるような積極的な守備ができれば、と思います。ただ、金澤がゴール前に顔を出す回数だったり、プレーのアイディアだったり、選手間の距離だったり、というのは開幕に比べれば良くなっているように思います。

J1リーグには、3-5-2のチームだったり、流動性を持つチームだったり、色々なタイプのチームがありますので、どんなチームに対しても今日のような積極的なサッカーができたとき、本当に進化した、と言えるのではないでしょうか。

ひとまず今日の勝利は忘れて、チームとして積み重ねていく部分と変えていく部分を見極めて、次の試合に向けて準備をしたいと思っています。

Q:2試合連続で4得点しましたが、攻撃力はアップしたのでしょうか?
今日に限って言えば、仙台のディフェンスラインにケガ人が出てしまった影響もあると思います。ただ、相手ディフェンスラインを後ろ向きにする回数が多くなったり、足元でもらうことの多かった家長も裏へ抜けたりするプレーが増えました。彼には『ドリブルをしてくれ』という話もしていましたし、その結果、PKも取れました。今日はうまさではなく、恐さが出ていたように思います。個人だけではなく、チームとしても、その恐さが増していくことが、継続的にゴールを挙げることにつながると思います。

Q:今日は埼スタで無観客試合をやっていますが、こちらは1万人のサポーターが集まり(その前で)快勝できました。
ファン・サポーターあってのものだと思っているし、非常に残念なことだが、いろんな方々からも前向きなコメントが出ているし、サッカー界全体が良くなるように努力しなければならないでしょう。ピッチ外でやるべきことがあると思いますし、それによってクラブ力を上げるというのは前々から言っていることで、大宮もそうやっていくことが必要です。クラブ力が上がるように、やれることを全力で頑張っていきたいと思います。
選手コメント
MF 41 家長 昭博
開始直後に点が入り、その後も終始リードを保ったまま試合を終わらせることができましたので、良かったと思います。

Q:先制ゴールのアシストは素晴らしかったです。
相手ゴール前にスペースがあったので、そのスペースに出すだけでした。

Q:PKを蹴る前にラドンチッチ選手と何か話をしていましたね。
どっちが蹴るか、ということです。僕はボールを渡さずに『俺が蹴る』と言いました(笑)

Q:自身の2得点目については?
(渡邉)大剛さんがボールを持っていたので、相手最終ラインの裏へ抜けようと動き出したら、すごく良いボールが来ました。練習でもやっていたので、狙い通りでした。

Q:ホームのファン・サポーターの前でゴールを決めた気持ちを教えて下さい。
皆さんがゴールを期待してくれていると思うので、決めることができてホッとしました。

Q:次節に向けての意気込みを。
今日のように皆でまとまって、しっかりと勝てるように準備していきます。
MF 10 渡邉 大剛
試合が始まってすぐに点を取れたので、落ち着いて試合を運ベました。前半終了間際に今井選手が追加点を決めてくれて、さらに楽になりましたし、仙台にとってはダメージになったのでは、と思います。ただ、2‐0の展開がサッカーの場合、一番危ないと言われるので、もう一度集中して後半に臨みました。そういう中で、後半も追加点が取れて、そこからは割り切って0点で抑えようと考えていました。内容的には修正すべきところはありますが、結果が出て良かったです。

Q:先制ゴールを振り返って下さい。
とにかく、立ち上がりにシュートを1本打とうと決めていたのですが、そこに家長選手からすごく良いボールが来ました。ズラタン選手とかぶりそうになりましたが、僕のところにボールが流れてきたので、思い切り左足を振りぬきました。相手選手に当たりましたが、ネットに吸い込まれてくれました。

Q:背番号10になっての初ゴールです。
早く点を取りたいと思っていましたし、(18日に誕生日を迎えた)横山選手から(ゴールを決めてくれと)プレッシャーもかけられていたので、ホッとしています(笑)

Q:チーム4点目となるアシストも素晴らしいパスでした。
(金澤)慎君がボールを奪って、それが僕のところにぼれてきました。僕としては、後ろから走って来た慎君にもパスを出せましたし、ラドンチッチ選手にも出すことができました。ただ、僕が一瞬、ボールを止めたとき、仙台DF陣の足も止まりました。その瞬間、家長選手が(仙台最終ラインの)背後に入っていく姿が見えたので、パスを出して、うまく合わせることができました。

Q:無失点に抑えることもできました。講じていた仙台対策を教えて下さい。
一つはセットプレーです。相手にはロングスローがあったので、その対策です。それから、右サイドバックの選手が、左からのクロスに対して、どんどん中に入ってくるという特徴があったので、そこをしっかり見るというのもありました。とにかく、仙台はパワープレーが強かったので、菊地選手と高橋選手を中心に皆で最後まで集中を切らさずに守ることができましたし、仙台戦に向けて準備してきたものをしっかりと出すことができました。

Q:次節に向けての意気込みを。
連勝していますし、勢いを持って臨みたいです。ただ、柏はタイトルを取っている力のあるチームです。90分通してのプレーを向上させて、戦いたいと思います。
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