Jリーグ ディビジョン1 第9節
2014.4.26 [SAT] 17:00
NACK
大宮
0
-
2
0
前半
1
0
後半
1
甲府
- 36' 佐々木 翔
- 65' 盛田 剛平
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 21 江角 浩司
DF 27 今井 智基
DF 2 菊地 光将
DF 17 高橋 祥平
DF 30 渡部 大輔
MF 4 橋本 晃司
46*'
MF 18 横山 知伸
70'
MF 10 渡邉 大剛
MF 9 チョ ヨンチョル
FW 41 家長 昭博
FW 11 ズラタン
控えメンバー
GK 31 清水 慶記
DF 14 中村 北斗
DF 26 村上 和弘
MF 5 カルリーニョス
46*'
56'
MF 34 片岡 洋介
56'
FW 20 ラドンチッチ
70'
FW 32 長谷川 悠
監督
スターティングメンバー
GK 22 岡 大生
DF 26 青山 直晃
DF 4 山本 英臣
DF 6 佐々木 翔
MF 2 福田 健介
MF 8 新井 涼平
MF 5 マルキーニョス パラナ
83'
MF 27 阿部 翔平
FW 15 河本 明人
57'
FW 19 盛田 剛平
FW 10 クリスティアーノ
70'
控えメンバー
GK 1 荻 晃太
DF 16 松橋 優
MF 18 下田 北斗
MF 23 稲垣 祥
83'
MF 28 橋爪 勇樹
FW 7 石原 克哉
70'
FW 11 ジウシーニョ
57'
監督
試合詳細
5 | シュート | 16 |
---|---|---|
8 | GK | 6 |
2 | CK | 4 |
8 | 直接FK | 12 |
2 | 間接FK | 4 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
村上 伸次
副審
聳城 巧
副審
作本 貴典
第4の審判員
蒲澤 淳一
入場者数
9,882人
天候
晴、中風
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
19.7℃/44%
アクシデントにも見舞われ…リーグ戦4連敗を喫す
大切な一戦である。リーグ戦でここ4試合勝利をつかめていないアルディージャにとって、シーズン序盤とはいえ重みを持つゲームだ。ゴールデンウィーク突入とともに、J1リーグ戦は5月10日までに今日から5試合を消化していく。連戦のスタートで勢いをつかむためにも、勝点3をあげたいところだ。
勝敗を分けるポイントのひとつには、サイドの攻防があげられるだろう。3-4-3システムの甲府は、最終ラインの両サイドにスペースが空きやすい。2列目のサイドを担うチョ ヨンチョルと橋本、トップ下の家長はもちろん、両サイドバックも効果的に攻撃へ関わることで、甲府のゴールをこじ開けたい。スタジアムをオレンジ色に染め上げたファン・サポーターとともに、勝利をわかち合うのだ。
ゲームの入り方は悪くなかっただろう。予想どおり守備に軸足を置いてきた甲府に対して、アルディージャはボールを保持しながら好機をうかがう。
15分には決定的なシーンを作り出す。敵陣左サイドで高橋が相手1トップの盛田からボールを奪い、すぐさまチーム全体が攻撃へと切り替える。左サイドバックの渡部も高い位置でパス交換に絡み、家長がサイドを突破する。グラウンダーのクロスをズラタンが収め、サポートしたチョ ヨンチョルへつなぐ。右足のワンタッチシュートが、鋭くゴールを襲った。攻守が連動し、なおかつ複数の選手がボールに関わった意図のある崩しである。
その後もゲームは、甲府陣内で展開していく。アルディージャは辛抱強くボールを動かし、相手の守備ブロックを攻略する糸口を探す。
ところが36分、甲府の右CKから先制点を奪われてしまう。前半は0対1で終了した。
後半開始とともに、大熊監督が交代のカードを切る。橋本を下げてカルリーニョスを投入し、横山とダブルボランチを形成する。前半はボランチでプレーした渡邉は、2列目右サイドへスライドした。
ここでアルディージャを、アクシデントが襲う。出場直後にカルリーニョスが足を痛め、56分に交代を余儀なくされてしまうのだ。大熊監督は片岡を送り込み、菊地のパートナーとしてセンターバックに起用する。代わって高橋が、センターバックからボランチへポジションをあげた。それでもピッチ上に混乱はなかったが、65分に2点目を献上してしまう。
残り20分をシグナルに、アルディージャはパワープレーを仕掛ける。横山に代わってラドンチッチが登場し、ポジションを上げた菊地、ズラタンの3人が最前線に並ぶ。2列目のサイドに張る家長とチョ ヨンチョルも含めれば、5人が前線でプレーする超攻撃的布陣だ。「自分たちのストロングポイントは何なのか、相手の嫌がることは何なのか」(大熊監督)を考えたうえでの戦略である。
しかし、最終ラインに人数を割く相手を、決定的に崩すには至らない。ボール保持率は最後まで優勢だったものの、ゴールネットを揺らすことはできなかった。
「前半の失点はセットプレーでしたし、とくに崩されたわけではなかった。ただ、相手ゴール前でコンビネーションを発揮したりして、攻撃の形を作るのは難しかった」と今井は振り返る。「相手はしっかりブロックを作ってきたので、なかなか崩しにくいところはあった。もっとアイディアを出していかなければいけない」と、チョ ヨンチョルも厳しい表情を浮かべる。
選手同士が攻撃のイメージを共有しきれなかったなかで、渡部があげたのは前半15分のシーンだ。「ああやってサイドから人数をかけて崩していければ…」と話す。その先には、ゴールが見えてくるはずだ。
3日後の29日には、アウェイのC大阪戦を迎える。「力のあるチーム相手に結果を出せば、勢いをつかむことができる。連戦をプラスに考えてやっていきたい」と渡部は意気込み、家長も続く。
「技術的なことや戦術的なことはもちろん大切だけど、前向きに取り組んでいくことが大事。次の試合の勝利を目ざして、しっかり準備したい」
シーズンはまだ序盤だ。順位を気にする時期ではない。確実に勝点を積みあげていくことが大切である。「C大阪戦から勝点を重ねていきたい」とズラタンが話すように、チームは悔しさをモチベーションに変え、ひたむきに前進を続けていく。
(総評:戸塚啓/写真:早草紀子)
勝敗を分けるポイントのひとつには、サイドの攻防があげられるだろう。3-4-3システムの甲府は、最終ラインの両サイドにスペースが空きやすい。2列目のサイドを担うチョ ヨンチョルと橋本、トップ下の家長はもちろん、両サイドバックも効果的に攻撃へ関わることで、甲府のゴールをこじ開けたい。スタジアムをオレンジ色に染め上げたファン・サポーターとともに、勝利をわかち合うのだ。
ゲームの入り方は悪くなかっただろう。予想どおり守備に軸足を置いてきた甲府に対して、アルディージャはボールを保持しながら好機をうかがう。
15分には決定的なシーンを作り出す。敵陣左サイドで高橋が相手1トップの盛田からボールを奪い、すぐさまチーム全体が攻撃へと切り替える。左サイドバックの渡部も高い位置でパス交換に絡み、家長がサイドを突破する。グラウンダーのクロスをズラタンが収め、サポートしたチョ ヨンチョルへつなぐ。右足のワンタッチシュートが、鋭くゴールを襲った。攻守が連動し、なおかつ複数の選手がボールに関わった意図のある崩しである。
その後もゲームは、甲府陣内で展開していく。アルディージャは辛抱強くボールを動かし、相手の守備ブロックを攻略する糸口を探す。
ところが36分、甲府の右CKから先制点を奪われてしまう。前半は0対1で終了した。
後半開始とともに、大熊監督が交代のカードを切る。橋本を下げてカルリーニョスを投入し、横山とダブルボランチを形成する。前半はボランチでプレーした渡邉は、2列目右サイドへスライドした。
ここでアルディージャを、アクシデントが襲う。出場直後にカルリーニョスが足を痛め、56分に交代を余儀なくされてしまうのだ。大熊監督は片岡を送り込み、菊地のパートナーとしてセンターバックに起用する。代わって高橋が、センターバックからボランチへポジションをあげた。それでもピッチ上に混乱はなかったが、65分に2点目を献上してしまう。
残り20分をシグナルに、アルディージャはパワープレーを仕掛ける。横山に代わってラドンチッチが登場し、ポジションを上げた菊地、ズラタンの3人が最前線に並ぶ。2列目のサイドに張る家長とチョ ヨンチョルも含めれば、5人が前線でプレーする超攻撃的布陣だ。「自分たちのストロングポイントは何なのか、相手の嫌がることは何なのか」(大熊監督)を考えたうえでの戦略である。
しかし、最終ラインに人数を割く相手を、決定的に崩すには至らない。ボール保持率は最後まで優勢だったものの、ゴールネットを揺らすことはできなかった。
「前半の失点はセットプレーでしたし、とくに崩されたわけではなかった。ただ、相手ゴール前でコンビネーションを発揮したりして、攻撃の形を作るのは難しかった」と今井は振り返る。「相手はしっかりブロックを作ってきたので、なかなか崩しにくいところはあった。もっとアイディアを出していかなければいけない」と、チョ ヨンチョルも厳しい表情を浮かべる。
選手同士が攻撃のイメージを共有しきれなかったなかで、渡部があげたのは前半15分のシーンだ。「ああやってサイドから人数をかけて崩していければ…」と話す。その先には、ゴールが見えてくるはずだ。
3日後の29日には、アウェイのC大阪戦を迎える。「力のあるチーム相手に結果を出せば、勢いをつかむことができる。連戦をプラスに考えてやっていきたい」と渡部は意気込み、家長も続く。
「技術的なことや戦術的なことはもちろん大切だけど、前向きに取り組んでいくことが大事。次の試合の勝利を目ざして、しっかり準備したい」
シーズンはまだ序盤だ。順位を気にする時期ではない。確実に勝点を積みあげていくことが大切である。「C大阪戦から勝点を重ねていきたい」とズラタンが話すように、チームは悔しさをモチベーションに変え、ひたむきに前進を続けていく。
(総評:戸塚啓/写真:早草紀子)
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選手コメント
FW 11 ズラタン
とても良い試合をしたとは言えない試合でした。チャンスもたくさん作れませんでしたし、パスもつなげず、ミスも多かったです。ですから選手たちは残念な気持ちでいっぱいです。自分たちが持っているものを完全に見せることができなかった、ふがいない試合だったと思います。ただすぐに次の試合が来ますので、今日の試合は忘れて、次の試合で結果を出したいです。
Q:なかなか点が入らない中で、意識したことは何ですか?
今回の相手が非常に変則的に戦ってくることは予想していました。早くボールを動かして素早い攻撃をするかが課題でしたが、イージーなミスが多く、パスもつなげず、相手のほうが良いサッカーをしていました。ただ先ほども申し上げたとおり、今日の試合のことは忘れて、次の試合にすぐに切り替えたいと思います。
Q:試合の途中でポジションを下げていたように見えていましたが、あれはどのような意図があったのですか?
0-2でリードされている状態で、スクランブルをかけて前線に多く人数を割く中、ボランチの位置の中盤には大剛(渡邉選手)しかいませんでした。彼一人で、二、三人を相手にすることは困難でしたし、リスクをかけなければいけない状況ではありましたが、守備の面でも攻撃の面でも彼を助けようと思い、あのポジションを取りました。
Q:次の試合はズラタン選手が昨年ゴールを決めたアウェイのC大阪戦になります。意気込みを聞かせてください。
昨年のC大阪戦は非常に良い試合の一つでした。一人少ない中でも勝つことができました。それをモチベーションに代えてセレッソ戦に臨みたいと思います。ただ昨年と違って、チームは非常に厳しい状況にありますが、一つ一つの勝点を積み重ねることが大事です。このセレッソ戦から勝点を積み上げることを始めたいと思います。
Q:なかなか点が入らない中で、意識したことは何ですか?
今回の相手が非常に変則的に戦ってくることは予想していました。早くボールを動かして素早い攻撃をするかが課題でしたが、イージーなミスが多く、パスもつなげず、相手のほうが良いサッカーをしていました。ただ先ほども申し上げたとおり、今日の試合のことは忘れて、次の試合にすぐに切り替えたいと思います。
Q:試合の途中でポジションを下げていたように見えていましたが、あれはどのような意図があったのですか?
0-2でリードされている状態で、スクランブルをかけて前線に多く人数を割く中、ボランチの位置の中盤には大剛(渡邉選手)しかいませんでした。彼一人で、二、三人を相手にすることは困難でしたし、リスクをかけなければいけない状況ではありましたが、守備の面でも攻撃の面でも彼を助けようと思い、あのポジションを取りました。
Q:次の試合はズラタン選手が昨年ゴールを決めたアウェイのC大阪戦になります。意気込みを聞かせてください。
昨年のC大阪戦は非常に良い試合の一つでした。一人少ない中でも勝つことができました。それをモチベーションに代えてセレッソ戦に臨みたいと思います。ただ昨年と違って、チームは非常に厳しい状況にありますが、一つ一つの勝点を積み重ねることが大事です。このセレッソ戦から勝点を積み上げることを始めたいと思います。
MF 10 渡邉 大剛
今日はすごく大事な試合だったのですが、勝点3を取れずに、負けてしまってすごく残念ですし、上との勝点も離れましたので、厳しい状況になったなという印象です。
Q:甲府戦に向けて、意識していた点を教えてください。
攻撃のときは比較的ボールを持てると思っていましたので、サイドを起点にサイドチェンジを繰り返しながら、サイドで数的優位を作ってクロスからゴールを狙えればなという狙いと、守備に関しては、向こうはカウンターが得意で、クリスティアーノ中心に攻めてくることは分かっていましたので、そこに注意して試合に入りました。
Q:(リーグ戦)4連敗と苦しい戦いが続いていますが、今後どのように改善していけば良いでしょうか?
連戦ですぐに試合がやってくるので、気持ちを切らさずに次の試合に向けて気持ちを切り替えてやることが一番大事だと思います。負けている試合が続いていますので、しっかりと課題と修正すべき点を分析して、そこをクリアにして試合に臨むことが大事だと思います。あとは気持ちの部分で相手に勝る気持ちを持って戦うことが大事なんじゃないかなと思います。
Q:次節・C大阪戦に向けて、意気込みをお願いします。
C大阪はタレントがいて、すごく強いチームだと思いますが、相手をリスペクトしつつ、自分たちがしっかりと最後まであきらめずに戦って、粘り強くやれば勝機は見いだせると思います。チーム一丸となって戦いたいと思います。
Q:甲府戦に向けて、意識していた点を教えてください。
攻撃のときは比較的ボールを持てると思っていましたので、サイドを起点にサイドチェンジを繰り返しながら、サイドで数的優位を作ってクロスからゴールを狙えればなという狙いと、守備に関しては、向こうはカウンターが得意で、クリスティアーノ中心に攻めてくることは分かっていましたので、そこに注意して試合に入りました。
Q:(リーグ戦)4連敗と苦しい戦いが続いていますが、今後どのように改善していけば良いでしょうか?
連戦ですぐに試合がやってくるので、気持ちを切らさずに次の試合に向けて気持ちを切り替えてやることが一番大事だと思います。負けている試合が続いていますので、しっかりと課題と修正すべき点を分析して、そこをクリアにして試合に臨むことが大事だと思います。あとは気持ちの部分で相手に勝る気持ちを持って戦うことが大事なんじゃないかなと思います。
Q:次節・C大阪戦に向けて、意気込みをお願いします。
C大阪はタレントがいて、すごく強いチームだと思いますが、相手をリスペクトしつつ、自分たちがしっかりと最後まであきらめずに戦って、粘り強くやれば勝機は見いだせると思います。チーム一丸となって戦いたいと思います。
Q:GKとCBのバックパスで危うい場面もあったが、連係など集中力を欠いた部分も見られたと思うが。
相手が引いている分、もっと良いことをやろうという気持ちの上に、(相手に)プレッシャーをかけられたときに、少し気持ちも後ろ向きになったことを狙われていたのかな、と思っています。逆にボランチのサポートの部分で、もう少し(スペースに)顔を出す場面を多くするなど、ボランチが(ディフェンスラインの)前にいるシーンを今回作り出せなかったことが、彼ら(ディフェンスライン)が後ろ向きになった原因だと思います。もう少しボランチがディフェンスラインに入って、横山が(ボールを)回すシーンがあれば、縦パスも入ったと思いますが、彼ら(ボランチ)が前に行き過ぎて、(DF陣が)捕まってしまい、逆にディフェンスラインが後ろ向きになってしまったのではと見ています。
Q:今日から連戦となり、中2日ですぐにC大阪戦。どこから修正するか?
背骨の部分、ボールを奪う守備の部分、ボランチにケガ人が多い中で、まずはボールを奪う守備のところを整理しないといけないと思います。先取点を取れていないということもあり、攻撃も大事なのですが、ボールをどこで奪うのか、というところを修正した中で、前(攻撃陣)も動かないといけなのかなと思っています。
Q:コーナーキック時も戻りなど、チーム全体に頑張るぞ、という闘志のようなものが見えないと思うのだが。
私も色々な選手を見てきているので、選手のポテンシャル自体は把握しています。ただ、相手と戦う意味での局面局面でのボール際とか、そういうところで負けているのは、チームを立て直す以前の土台の部分だと思うので、そこはしっかりとやらないといけません。(コーナーキックの)その場面だけでなく、ボール際とか、ボールを取り返すというところを自分でやり切らないと、なかなかJ1(という厳しいリーグ)では難しいと思います。スキルがないとJ1ではサッカーになりませんが、スキルの前に大切なものがあると思いますので、その(部分を踏まえた)選考を含めて次節に向けて準備していきます。