Jリーグ ディビジョン1 第10節
2014.4.29 [TUE] 19:00 ヤンマー

C大阪

  • 90+4' 杉本 健勇
1 - 1
0 前半 0
1 後半 1

大宮

  • 70' ズラタン
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 武田 博行
DF 3 染谷 悠太
DF 4 藤本 康太
73'
DF 17 酒本 憲幸
85'
DF 23 山下 達也
MF 2 扇原 貴宏
MF 5 長谷川 アーリアジャスール
64'
MF 6 山口 蛍
MF 14 丸橋 祐介
FW 8 柿谷 曜一朗
FW 10 フォルラン

控えメンバー

GK 27 丹野 研太
DF 7 新井場 徹
MF 11 楠神 順平
85'
MF 13 南野 拓実
64'
MF 18 ミッチ ニコルズ
FW 9 永井 龍
FW 20 杉本 健勇
73'

監督

スターティングメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 27 今井 智基
DF 2 菊地 光将
DF 17 高橋 祥平
DF 30 渡部 大輔
MF 14 中村 北斗
MF 38 増田 誓志
MF 34 片岡 洋介
MF 41 家長 昭博
90'
FW 28 富山 貴光
60'
FW 11 ズラタン
84'

控えメンバー

GK 31 清水 慶記
DF 26 村上 和弘
90'
MF 4 橋本 晃司
MF 9 チョ ヨンチョル
60'
MF 10 渡邉 大剛
MF 18 横山 知伸
FW 32 長谷川 悠
84'

監督

試合詳細
14 シュート 7
15 GK 10
7 CK 2
8 直接FK 7
1 間接FK 1
0 PK 0
試合データ

主審

吉田 寿光

副審

高橋 佳久

副審

川崎 秋仁

第4の審判員

松井 健太郎

入場者数

19,367人

天候

雨、弱風

ピッチ状態

全面良芝、水含み

気温/湿度

17.3℃/71%
終了間際に同点許すも連敗ストップ、敵地から勝点持ち帰る
連敗を喫した甲府戦から中2日で臨むJ1第10節は、アウェイでのC大阪戦。厳しいスケジュールの中、どのようにチームを立て直すのか。ゴールデンウィークを前に、アルディージャは正念場を迎えた。試合当日、会場のヤンマースタジアム長居は、タフな試合を想起させる雨模様となった。

アルディージャが前日練習を非公開にして念入りに準備を進めたC大阪対策は、守備時に3-6-1となるシステムだった。菊地、高橋、今井が3バックを形成し、その外側は右に中村、左に渡部を配置。中盤の底は増田と片岡、ツーシャドーに家長、富山が入り、前線はズラタンが1トップを務めた。攻撃力のあるC大阪に対して中央に人数を割き、左右へ攻撃の起点を移すことを許さずに片方のサイドへ追い込む守備で対抗する形だ。今季初出場で攻守に献身的なプレーを見せた富山は「守備では相手のセンターバックの山下選手を見る形だったけど、ウイングバックの酒本選手もかなり上がってくるので、(相手の進路を)中を切りながら追っていった」と狙いを明かした。アルディージャは8分に家長のクロスをズラタンがヘッド。12分にはズラタンが競ったボールを家長が狙った。しかし、カウンターを仕掛けることはできるものの、C大阪の攻撃力には脅かされ続けた。14分にはC大阪の酒本のシュートがクロスバーをたたいた。16分には柿谷のシュートで再びヒヤリ。37分には柿谷にGKの頭越しのシュートを狙われたが、クロスバーに救われた。アルディージャは何度も肝を冷やす場面があったが、どうにか無失点で前半を切り抜けた。

後半の立ち上がりもC大阪の鋭い攻撃に襲われた。扇原のロングフィードに抜け出た丸橋のラストパスで柿谷がフリーとなったが、アルディージャはGK江角が1対1を防ぐファインセーブ。九死に一生を得るような好守で、先制点は譲らなかった。そして70分、アルディージャは、ズラタンが強引なドリブルで相手に当たりながらもボールを前に運んでコーナーキックを獲得した。すると、増田が左から送ったボールは相手DFに当たったものの、ズラタンがヘディングシュート。今季初得点となるゴールをたたき込んだ。のどから手が出るほど欲しかった、待望の先制点。我慢の甲斐があり、勝機が見えた。その後、C大阪は選手やシステムを変えながら攻め込んできたが、アルディージャは菊地、高橋が体を張ってゴールを死守。しかし、試合終了予定の90分を経過したときに表示されたアディショナルタイムの目安は、4分。リードをしているチームには苦しい時間だ。90+3分、C大阪の酒本が放った際どいシュートは、GK江角の好守で何とかしのいだが、波状攻撃を止め切ることはできず、90+4分、C大阪のFW杉本に同点ゴールを奪われてしまった。プレーが再開してほどなく、タイムアップの笛。わずかな残り時間をしのぎ切れず、悔しい引き分けとなった。

試合の流れを考えれば、勝点3を逃した無念は大きい。何度も好セーブを見せた江角も「勝点2を逃した。こういう試合を勝っていかなければ上にはいけない」と認めるところだ。しかし、まずは絶対的なテーマだった連敗ストップは果たした。激しい雨の中で必死に手にした勝点1を生かすには、この結果をポジティブに捉えるべきだろう。次は中3日で新潟戦。ホームでサポーターの後押しを受け、一つずつ階段を上っていきたい。


(総評:平野貴也/写真:早草紀子)

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監督コメント
監督 大熊 清
中央と幅を両方使わなければならないということで、苦しい時間帯もありました。相手を凌駕するまでには至りませんでしたが、自分たちのやりたいことはできました。それと最後の場面の集中力は、菊地などが声を出してくれていたようでしたが、全員の集中力という部分では非常に残念だと思います。ただ、この勝点を前向きに捉えるかどうかが大事ですし、非常に重要な1戦と勝点1だと思います。ワイドを使っていると相手の足は止まってくるし、たくさん良いこともありました。足りないところは積み上げて、今日のような勝点1を前向きに捉え、自信をつけることが今後必要なのかなと思います。

Q:今日の布陣は非公開練習で試されたと思いますが、これは今後も継続していくものか、それともC大阪対策だったのか?
そこは1試合1試合(相手チームの対策を)やっており、今回は中央に枚数をかけるチームだったので、分析した上でやりました。ただ、ケガ人もいるので、1試合1試合分析しながら、システムというよりは配置や役割を考えることもあり得ると思います。ただ、数的優位を作るという意味では違う役割の方がいいかもしれないですし、そこはスタッフとも相談して決めたいと思います。

Q:10試合を振り返って何が足りなかったと思うのか、そして今後はどうしていくべきと考えるか?
今日の試合もそうですが、前の方で時間を使ったり、攻撃の起点を模索して(前線の枚数を)多くしようとすると、中盤なりディフェンスのバランスが悪くなるので、ディフェンスを背骨に(していく)という意味では、それをやると攻撃の厚みがなくなるというジレンマはありました。今日に限っては、きちっと守備をやり切るというところに主眼を置いてやった試合でした。今後、この前向きに守備が続けられるというところを堅持しながら、どういう攻撃が出て来るのかという点は、先ほどのシステムという話ではなく、考えなくてはいけません。それは個人の力やグループとして、チームの役割を考えないといけないですし、またこれで「攻撃が」、ということになると、中途半端になるかなと思っています。
選手コメント
MF 38 増田誓志
残念というか、ファン・サポーターの皆さんに申し訳ないという気持ちです。

Q:C大阪戦を迎えるにあたって、どういう点を意識したのでしょうか。
前節の甲府戦から時間がなかったので、技術や戦術というよりはメンタルの部分で、相手より走る、厳しく行くということを意識して臨みました。

Q:増田選手自身、久しぶりの先発出場で、そしてフル出場。90分通してプレーしてみていかがですか。
コンディションは意外と悪くなかったです。ケガ明けから、いきなりチャンスをもらったので何とか結果を出したかったと思います。

Q:ケガで戦列を離れている間、どういう心境でチームを見ていたのですか。
メンバーは揃っているといったら変ですが、やれるチームだと思うし、どうにか自分が入って戦う気持ちを全員が持てるようにしていけたらということを考えながら見ていました。

Q:勝点1という結果をどうとらえますか。
勝点2を落としたような結果だと思う。引分けでどうこうというよりは、負けに等しい結果だと思っています。

Q:次節はホームで新潟戦。意気込みを聞かせて下さい。
今日で戦う気持ちというか、粘り強さは出せたと思うので、そこに良い内容を足して次は勝つしかないと思います。
FW 11 ズラタン
この引分けをもって連敗を止めたという事実は良かったと思いますが、試合が始まる前の印象としては引分けでも連敗は止まるし、それで満足かなと思っていたのですが、御覧になった通り、追いつかれての引分けだったので残念に思います。あと30秒でも我慢できれば、もっと良い結果で終われたので、今はすごく残念な気持ちです。

Q:得点シーンを振り返って下さい。
ゴールそのものはスペシャルなものではなく、コーナーキックからのこぼれ球を決めるという形でした。ただ、チームとして先取点だったので重要でしたし、FWとしてここまでゴールを取れていなかったので、やっと点を取れたという意味で重要だったと思います。もちろん、決勝ゴールだったら本当に満足できたのですが、ゴール自体はうれしいです。

Q:点が取れていないことでプレッシャーはありましたか。
確かにFWとしてゴールがないことは、心中穏やかではありませんでした。チームとして点は取っていましたが、守備の選手の方が多く点を取っているという特殊な状況でしたし。ただ、今回ゴールを取ったことで、今後は多少リラックスしてゴールを狙っていけると思います。これを契機に、重要な場面で決めたり、チームの勝利に貢献できるゴールを挙げていきたいと思います。

Q:次節はホームで新潟戦です。意気込みを聞かせて下さい。
今季のホームゲームでいえば、仙台戦が一番内容が良かったと思います。あのような試合を再現したいです。いつも結果にかかわらず、ホームには多くのファン・サポーターがいらしてくれますので、彼らに良い結果と良い内容のプレーで恩返しをしたいと思います。次の試合で良い結果が出れば、チームとして進化するきっかけになると思います。というのは、今日、引分けてはしまいましたが、90分間、戦い続けることができました。これを次の試合でも続けた上で、さらに良い結果を出せれば、それはチームとしての進化になると思いますので、内容のある試合を多くのお客さまにお見せしたいと思います。
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