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高円宮杯 JFA 第35回全日本U-15サッカー選手権大会 決勝の試合結果
12月27日(水)、高円宮杯 JFA 第35回全日本U-15サッカー選手権大会 決勝が行われ、大宮アルディージャU15は鹿島アントラーズジュニアユースと対戦して、延長戦の末、2-3で敗れました。出場メンバーなどは以下のとおりです。

今大会の最終成績は準優勝となりました。たくさんの応援、ありがとうございました。


試合記録
■日時
12月27日(水) 14:00キックオフ

■会場
味の素フィールド西が丘

■形式
80分(前後半各40分、延長前後半10分)

■結果
2 ● 3 (1-1/1-1/0-1/0-0) 鹿島アントラーズジュニアユース

■メンバー
GK:岡村
DF:中澤、木寺、熊田、遠藤
MF:髙橋(祐)、エドワード、神田、小林
FW:大平、中島

■サブ
川田、矢島、石川(匠)、安井、宮島、福原、坂口

■交代
HT:大平→石川(匠)

■得点経過
前半7分:失点
前半17分:熊田
後半2分:失点
後半16分:石川(匠)
延長前半7分:失点

レビュー
まだ壁は厚く、高かった――。鹿島アントラーズジュニアユース(鹿島JY)との決勝に臨んだ大宮アルディージャU15。2012年、2013年と準優勝に終わった悔しさを胸に初の戴冠を目指したが、また一歩届かなかった。

準々決勝、準決勝と同じ先発布陣で臨んだ大宮U15。試合開始早々の7分、相手CKからオウンゴールで先制を許す難しい展開となったが、ダメージはなかった。

「時間帯がまだ早かったので、選手には別に慌てる必要はないよ、と伝えました」(丹野友輔監督)

しっかりとビルドアップし、あるいは縦に長いボールも使いながら、鹿島JYを押し込んでいく。そうして得たセットプレーから同点ゴールが生まれた。17分、髙橋祐輔のCKから熊田佳斗がファーサイドで巧みに押し込んだ。

「中澤(凜)選手のマークのほうが強かったので、そこをおとりにするようなボールをくれ、と言ったらちょうどいいボールが来た。流すだけでした」(熊田)

この同点劇からリズムをつかむと、好機が続く。20分、大平翔太からのスルーパスが小林柚希に通るが相手GKに阻まれる。22分、小林のボール奪取から中島大翔がつなぎ、髙橋がミドルシュート。24分、CKから熊田が再び鹿島JYゴールを脅かす。28分、右サイドを突破した中島から大平にクロスが入るがわずかにタイミングが合わなかった。36分、木寺優直のロングパスに抜け出した中島がシュートを狙う。しかし、あと一歩届かなかったこれらの攻撃が、後半に響いてしまったかもしれない。

後半開始直後の42分、鹿島JYにすばやくボールを展開され失点。再び先行を許す。さらに圧力を増す鹿島JYの攻撃に対し、丹野監督は51分、大平に代え石川匠を投入。エドワード真秀を前線に上げ左サイドに石川を配し、押し返しを狙った。

石川が輝きを放ったのが56分。小林からのパスを受けると反転しながら相手DF2人をかわし、さらにフェイントでもう1人を外すビッグプレー。そのまま相手ゴールに流し込み、追い付くことに成功した。

ゴールは格好のカンフル剤になる。61分、65分と左サイドからゴールに迫ったが、ここは得点に至らず。鹿島JYの攻撃をしのぎながら78分、ドリブルで仕掛けた小林がペナルティエリアのすぐ外でファールを受け、セットプレーの好機。このFKは小林が自ら狙ったが、相手GKにはじかれてしまった。

前後半80分間で2-2のタイスコアと決着はつかず、試合は前後半10分間ずつの延長戦へ突入した。先手が欲しかった大宮U15だが、延長戦前半立ち上がりに小林の突破を起点に中島からエドワードへつながった場面でシュートを打てずに終わると、次第に鹿島JYのリズムになっていく。そして87分、鹿島JYのCK。クリアボールを沈められ、三たびリードを許した。

延長後半開始のタイミングで中島に代え福原浬翔を投入するが、常に先行される苦しい展開の中、疲労の色も見え始める。結局、延長戦の前後半20分間でシュートは打てず。100分間を超える死闘は2-3で終結となった。

丹野監督は試合後、「自分たちの積み上げてきたものはしっかり出せましたし、その中で少しだけ鹿島が上回ったゲームだったと思います」と振り返り、キャプテンの神田泰斗も「最後ギリギリのところで足を出せるかとか、そういう最後の紙一重の攻防のところで自分たちは決め切れなかった」と悔やんだ。決してチャンスが少なかったわけでもない。鹿島JYに圧倒され続けていたわけでもない。試合をひっくり返す可能性は随所に見られた。本当に、どこかであと一歩が足りなかっただけだった。

クラブとして“三度目の正直”は果たせなかった。だが、タイトルがすべてではない。

「この日本一を目指すことにすごく価値はあると思いますが、これが目的になってはいけない。こういう経験を積んで、選手たちが今後どうやって成長していくかということが一番大事。選手たちにはすごく苦い思い出になってしまいましたけど、ここから選手たちがどうやって成長していくかがすごく楽しみです」(丹野監督)

大会を通じ、現在はクラブを離れている者も含め、多くの先輩たちが直接試合会場に足を運び、後輩たちを激励し続けた。結果は出なかったかもしれないが、クラブとして大きな一体感を改めて感じることのできた、意義ある大会になった。
(総評:土地将靖)

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(写真:早草紀子)

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