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新監督就任記者会見レポート
大宮アルディージャでは、8月21日(水)NACK5スタジアム大宮にて、小倉勉新監督の就任記者会見を行いましたので、その模様をお伝えいたします。

■鈴木茂代表取締役社長からのご挨拶

 暑い中お集まりいただきましてありがとうございます。先週ズデンコ・ベルデニック監督を交代し、暫定で岡本GMが1試合指揮を執りましたが、今回小倉テクニカルダイレクター(TD)に監督を兼務していただくことで交渉が成立しました。
 今の大宮の成績があまり良くない中、非常に難しい環境で監督をやっていただくには小倉氏が適任だと判断し、監督に就任していただき、クラブの代表として、小倉新体制を全面的にバックアップすることも約束いたしました。
 チーム、クラブが一体となって、今シーズンのクラブの目標を達成したいという思いです。ぜひマスメディアの皆さんにも新監督の応援、支援をお願いしたいと思っております。それでは、監督からご挨拶をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

■小倉勉監督からのご挨拶

 皆さんこんにちは。今回監督を引き受けさせていただくことになりました。

 選手たちにも話をしましたが、チームが勝つために何をすべきか、ということを考えながら指揮を執っていきたいと思っています。一日一日、試合に勝つことを考えながら、そのためにしなければならないことを一つひとつやっていって、その結果として一つの目標・目的が達せられればと思っています。
 それが具体的に何かということは今は言えません。一つの僕の考えとして、「チームケミストリー」ということをやりたいと思っています。どういうことかというと、チームというのは生き物です。僕は日本代表チームのコーチや五輪代表チームのコーチなどいろいろやらせていただきました。代表チームでも、Jリーグ各チームのエースが必ずしもレギュラーではありません。
 うちの選手で言えば、ヘディングの強い選手もいますし、足の速い選手もいますし、守備が抜群にいい選手もいます。逆に、守備の苦手な選手もいますし、ヘディングが苦手な選手がいるかもしれません。そういったいろんな個性を持った選手たちがうまく化学反応を起こし、チームが一つになり、それで勝点を挙げていくことができれば必ずいいチームになっていけると思っています。そういうチームを目指してやっていきたいと思います。

 僕はいつも言っていますが、選手たちが融合していくことを側面からサポートしていける、そういうリーダーもいてもいいのかなと思っています。そのためにはマスメディアの皆さんからのサポートも必要です。僕は側面からチームをサポートしていきたいと思っていますし、皆さんもまた違った意味で側面からサポートしていただければ、と思います。
 叩く時は僕を叩いてもらって全然問題ありません。これから選手たちは一生懸命、日々集中して練習や試合に取り組んでくれると思います。選手たちには「負けたら、監督が悪いんだと言ってくれ」と言ってありますので、選手たちはあまり叩かないようにお願いいたします。



以下、質疑応答

Q:〔鈴木社長へ〕小倉監督のどんなところが適任だと判断したのか?

鈴木社長:ちょうど1年前、ロンドン五輪が終わってコーチとして来ていただいて、今年の7月にはTDに就任していただきました。経歴は皆さんもご存じのとおり、日本代表チームやオリンピック代表チームのコーチを務めてこられています。クラブでも、ジェフ千葉等で経験されています。若手年代についてもしっかりした指導をやってきています。そんな経験をうちに活かしたいと思っています。
 去年から今年に掛けて21戦負けなしという記録を作りましたが、小倉監督もその間コーチとしてチームにいたわけです。もう残り13試合しかありません。そんな中でチームを立て直し、しっかり結果を出していくということで考えると、大宮での1年間の経験を前面に出してチームの指導に当たっていただくのが一番なのかなと判断しました。
 他にも候補者はいましたが、仮にうちのチームに初めて来るということになれば、残り13試合で本当に結果が出せるのかという不安もあります。まっさらの状態から戦術を導入するには、2か月から3か月掛かるとサッカー界ではよく言われています。残り13試合を戦っていくに当たって、1年間大宮を見てきている、大宮の選手を知っている、大宮の戦術を知っている、加えて過去の経歴から、ベストな人材だと判断して監督就任をお願いいたしました。
 非常に難しい環境の中で監督を引き受けていただいたことに非常に感謝しておりますし、クラブとしても全面的にバックアップしたいという思いです。

Q:〔小倉監督へ〕自身がコーチあるいはTDをしていた時のチームはどんな状態だったのか?それを踏まえ、監督としてどんなことをしていこうと考えているか?

小倉監督:僕が去年コーチとして就任した時から、状況はいろいろ変わってきています。でも一番のポイントは、選手たちの自信の問題だと思っています。技術・戦術的な問題は1日や1週間で大きく変わるものではありませんが、ここ数試合では一番に選手たちの自信が失われてきている、と感じていました。その自信を取り戻してもらうために、練習内容や心理的なところにアプローチしていこうと思っているところです。先ほど「化学反応」と言いましたが、それぞれの選手が個性を出しやすい環境を整えてあげたい、というのが一番です。それは日本人選手、外国籍選手といった垣根にとらわれることなく、選手の個性、いいところをとにかく発揮してほしい。苦手の克服ということもよく言われますが、長所を最大限に伸ばすことによって、弱点や修正すべき部分をカバーしていけるというのが僕の考え方です。そういうことを前面に出していきたいと思っています。



Q:〔小倉監督へ〕初めてJクラブの監督になったわけだが不安はないか?

小倉監督:僕は日本代表の監督もやったことないですし、Jリーグの監督も海外クラブの監督も一度もやったことはないので、不安がないと言えばうそになります。そう言うと、明日の紙面で「不安だ」と書かれると思うのですが(笑)、腹を括ってやるだけなので一切の不安はないです。たぶん一番不安なのは、一度も監督をしたことのない僕にオファーしていただいた社長やGMではないでしょうか。(笑)
 社長やGMには本当に感謝しています。監督をやるのは初めてなので、これが良く出るのか悪く出るのかは終わってみないとわかりません。ただ一つ言えることは、前任のベルデニック氏を含め、本当に素晴らしい監督の下でたくさんの経験をさせていただいたので、そういう経験を今度は監督として生かしていきたいということです。皆さんご存知の日本代表チームの監督であったり、オリンピック代表チームの監督であったり、ジェフでもいろんな監督とやらせていただきました。そういう監督さんの素晴らしいところを参考にしながら…僕は新米監督なのでその方たちの真似はできないので、その中で徐々に自分の色を出していきたいと思っています。

Q:〔鈴木社長へ〕ベルデニック氏の退任から中1週空いて小倉監督就任となったが、もっとスムーズに体制移行できたのではないか?

鈴木社長:移行がスムーズでなかったとは思っていません。後任の候補者が何人かいたので、クラブとしてその中から絞り込まなくてはなりません。その絞り込みの作業を考えれば、岡本GMが1試合指揮を執ったことがスムーズではなかったとは、私は感じていません。最終的には小倉監督にオファーしたのですが、場合によってはオファーした時点で「そういう状況では難しいよ」と言う方もいらっしゃいます。そういう可能性の中で後任を選考していくわけですから、1週間空いたことがスムーズではない、ということではありません。逆に私はいい人材を見つけられた、いい監督に就任していただいたと思っています。

Q:〔鈴木社長へ〕TDと兼任ということだが具体的には?

鈴木社長:今年7月にTDに就任していただきました。その目的には、トップチームは当然ですが選手をアカデミーからトップへ上げる、アカデミーのコーチ陣とも連携してトップと一緒にやらせてレベルアップを図る、そういうことをやってもらおう、ということがありました。最近はユースやJr.ユースといったアカデミーも非常に実力が付きつつあります。小倉監督は日本代表の若手クラスのコーチもやっていました。アカデミーからトップへ、という仕組みはクラブの将来にとって非常に大切なものです。今回、監督兼任でもTDとしての業務の時間が取れると判断しましたので、継続してやっていただくことになりました。ユースの選手を見たいと思ったらトップチームに呼んで練習させるとか、ユースのコーチをトップの練習に参加させるということも監督判断でできます。クラブの将来にとっていいことなので、当然小倉監督も納得の上で、TDを兼務していただくことになりました。

Q:〔鈴木社長へ〕小倉監督に正式オファーをしたのはいつか?契約期間は?

鈴木社長:正式にオファーしたのは14日です。契約が19日です。契約期間については今シーズン終了までということになっています。選手が基本的に単年契約でやっている以上、一緒に頑張るということで自分も今シーズン末までにしてほしい、と小倉監督本人からの話もあり、今シーズン末までの契約とさせていただきました。

Q:〔小倉監督と岡本GMへ〕クラブとして今後成長していきたい点は?

岡本GM:今までは残留争いばかりでしたが、今年上位争いができており、それを継続するためにクラブ運営を含めた安定した力をつけるのが一番だと思っています。環境面や組織など、あらゆることが重なって全体の力になっていくと思っていますので、それを追求していきたいと考えています。

小倉監督:監督就任発表の際のコメントに「立て直す」という表現がありましたが、「立て直す」というのは壊れたものをもう一度再生するということで、僕のイメージとは少し伝わり方が違ったかもしれません。
 例えば、最近は地震がけっこう多いじゃないですか。同じ大きさ、同じ形の石を積み上げていっても、それでは地震などがあるとすぐ崩れてしまいます。石屋さんから聞いた話ですが、石垣は大中小といろんな石を組み合わせて作ったほうが強いらしいです。安定というのは、何かを新しくするということではありません。今いる選手たち、スタッフ、その他クラブを支えてくれているいろんな方がいると思いますが、そういったいろんな「石」、大中小いろんな個性のある「石」を一つひとつ積み上げることによって、大宮アルディージャという強固な石垣ができるのではないでしょうか。
 僕は現場で「石」を一つひとつ積み上げていきたいと思いますし、社長・GMをはじめフロントの方々や、ファン・サポーターの皆さんにも協力していただいて「石」を一つひとつ積み上げて、大宮アルディージャという強固なクラブになっていけばいいのではないかと思っています。
 そのための一歩として、今日こうやってマスメディアの皆さんと話ができています。選手への指導は昨日始まっていますが、皆さんとこうやって話ができるのは今日が最初なので、そこからスタートさせていきたいと思っています。

Q:〔小倉監督へ〕新しい選手や今まで出場機会の少なかった選手も積極的に起用していくのか?選手にはどんな話をしたのか?

小倉監督:何も伝えていません。誰を使うか、どういうふうにやるかというのは、毎日考えてはいますがまだ答えは出ていません。ただ、選手たちに一つ伝えているのは「今いる選手全員でやっていきたいと思っている」ということ。サッカーは11人でやるスポーツなので、先発から出る人、ベンチに座る人、ベンチに入れない人が出てきます。全員が試合に出る、全員がベンチに入るというのは無理なことです。そういう状況になってもチームの一つとしてやってくれるか、できないのなら自分とは一緒にできないので言ってくれ、という話をしました。全員がチームのため、チームが勝つためにやってくれると言っていたので、選手起用について僕がそれほど深く考えなくても、選手たちは必ずやってくれるでしょう。メンバーはこれからじっくりと考えて選んでいきたいと思います。



Q:〔小倉監督へ〕サッカーのスタイルは今までの大宮から変わるのか?

小倉監督:それは見ていただく皆さんに判断していただくのが一番いいと思います。そんなに日にちも経っていませんし、選手たちも大きく変わっているわけではありません。今までから大きく変えるような力も僕にはないので、選手たちの力を最大限に引き出してあげられるようなやり方が見つけられればいいなと思っています。

Q:〔岡本GMへ〕小倉氏がTDに就任した際、クラブの中長期的な強化という話をしていたが、今後はどのように関わっていくのか?

岡本GM:まずはトップチームで現状を打破していただくよう、強化していただくのが一番だと思っています。その中で、社長からも話があったように、小倉監督のいろいろな経験をクラブで生かしていきたいというスタンスは変わりません。代表チームのスタッフとしていろいろな国に行ったり、監督経験はありませんがコーチとしていろんな方々に就いてきたので、そういったところをクラブとして生かしてければ、と思います。
 中長期的に安定したチームを作るためには、人材を含めて戦略的なものが必要になります。そういったところをアドバイスしていただくことも考えています。

Q:〔小倉監督へ〕一サッカー人としてお答えください。目指したいサッカーは?

小倉監督:いろんな方と一緒にやらせていただいて学んだことは、「サッカーのやり方はこれが全てじゃない。」ということ。その監督さんがビッグであればあるほどそのようにおっしゃっていました。いろんなシステムがあるし、いろんなやり方がある。選手やクラブの個性を見極めた上でやれるサッカーが、そのクラブにとって一番いいサッカーだということを、一流の指導者の方はみんなおっしゃっていました。
 僕もそういう柔軟性を持ってやれるサッカーが一番いいサッカーではないかと思っています。僕は「これが絶対やりたい」というよりも、今ここで一緒にやっている選手やスタッフと話をしていきながら、サッカーを作っていきたいと思っています。もっとも、システムや戦術は相手ありきのことなので、僕らが「これをやりたい」と言っても、そのままうまくいくかどうかはわかりません。僕が「これをやりますよ」と言ったらまた相手は考えるでしょうし、サッカーなので相手がある上でのいろいろ駆け引きがあります。マスメディアの皆さんを喜ばせる前に、まずはファン・サポーターの皆さんやクラブの方々を喜ばせないといけないので、そういうことを考えながらやっていきたいと思います。

ユーモア溢れたトークで会場を沸かせる場面も たくさんのメディアの方々にご来場いただきました

■最後に小倉監督より

小倉監督:皆さん本当にたくさんお集まりいただいてありがとうございます。来年はブラジルでFIFAワールドカップもありますし、大宮からも日本代表としてワールドカップに出場するような選手がぜひ出てきてもらいたいと思います。
 そのためには皆さんに「いいものはいい」と評価していただき、逆に「悪いものは悪い」と指摘していただくことも大切だと思います。マスメディアの皆さんとは、協調しながらいい関係でやっていきたいと思いますし、選手たちを温かく、時にはいい意味で厳しく見守っていただきたいと思っています。
 クラブハウスも今年、素晴らしいものができましたので、スタジアムだけでなくクラブハウスにもどんどん来ていただき、大宮の悪い記事は小さく(笑)、いい記事は大きく載せていただければありがたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。

小倉新監督とガッチリ握手で新体制発進です!

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