「WE ACTION DAY~準備編~」

今シーズン最後のWE ACTION DAYを前に、選手だけでなくチームスタッフ全員で、女性の体についてのレクチャーを受けました。講師は助産師であり、合同会社Ubukoe代表、パーフェクトバース主宰の中友里恵さん。今回のWE ACTIONのテーマは“女性”です。今回のレクチャーでは、大きく3つのことを学びました。

一つは女性アスリートの食事管理について。必要な3大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質をどのタイミングで、いかにして摂取するべきか、試合前後にはどのようなものを用意するべきか。女性が不足しがちな鉄分の補給などが必要で、実際にイメージしやすいメニューなども示されました。

二つ目は睡眠と体作り。個人差はありますが、約6~7時間必要とされる睡眠時間。VENTUSの選手たちの挙手申告では、全員6~8時間以上しっかりと睡眠が取れていることがわかりました。そして寝だめは絶対にしないように、就寝1時間前にはPCやスマートフォンを閉じるようアドバイスもあり、質のいい睡眠が体を作ることを再認識しました。

最後は月経について。月経によって女性の体調は大きな影響を受けることがあります。腹痛、頭痛、腰痛という症状はよく耳にします。さらに食欲の増減、肌荒れなども。これらは生理前症候群(PMS)と呼ばれ、昨今は徐々に症状への理解も深まってきました。そこに新たに着目されているのが、月経前不快気分障害(PMDD)なのだとか。イラつきや不安感、怒りっぽくなったり、逆に気分が落ち込んだり・・・すべてがPMDDに起因する訳ではありませんが、PMSPMDDの症状はスポーツのパフォーマンスに影響を及ぼすということを理解していなければならないとの指摘もありました。

「女性特有の悩みなどがパフォーマンスにそこまで影響されるとは思っていませんでした。今回学んだことを生かし、選手のパフォーマンス向上に努めたいです」。受講後にこう語ったのは岡本武行監督です。選手たちだけでなく、現場スタッフにとっても認識を改めるきっかけとなりそうです。

セルフケアなどの方法などに真剣に耳を傾ける選手たち。それもそのはず。6日には選手たち自身がVENTUSアカデミー生約20名を対象に、講義と座談会を行うことになっています。選手たちはここからどう若い世代に自分事として落とし込むのかを考えていきます。今シーズン最後のWE ACTION DAY556日の二日間をかけて行われます。


早草 紀子(はやくさ のりこ)
兵庫県神戸市生まれ。東京工芸短大写真技術科卒業。1993年よりフリーランスとしてサッカー専門誌などへ寄稿する。女子サッカー報道の先駆者であり、2005年から大宮アルディージャのオフィシャルカメラマンを務める。

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