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ダービーに順位は関係ない。まさに、そのことを証明した一戦だった。

第16節、浦和駒場スタジアムで行われた3位・三菱重工浦和レッズレディースとのさいたまダービー。試合を決定づけたのはキャプテンの鮮やかな一振りだ。髙橋美夕紀の超ロングシュートで1-1の同点に追いついたあとの86分、左サイドの鮫島彩が中に入れたクロスを上辻佑実がていねいに落とし、走り込んできた有吉佐織がダイレクトで右足を振り抜く。強烈なシュートは相手GKが伸ばした手を弾き、ゴール右隅に突き刺さった。87年組の信頼関係が生み出した見事な一撃だった。

「(ゴール)を決めた瞬間はすごくうれしかったです。前期のさいたまダービーは1-4で負けてしまったので、勝って笑顔で帰ろうと話していました。大事な試合で逆転勝ちしたことはチームにとって自信になるし、今後につながる大きなきっかけになったと思います」

進むべきベクトルは間違っていない。8試合ぶりの勝利は、チームに自信を植えつける大きな一勝となった。

チームの好調を裏づける明るいニュースもあった。乗松瑠華、井上綾香が4月に行われたなでしこジャパン(日本女子代表)候補トレーニングキャンプに参加。初選出の井上にとっては、WEリーグでの活躍が認められた形だ。

開幕戦から全15試合に出場し、6得点を挙げている井上。第5節のサンフレッチェ広島レジーナ戦では、WEリーグ初のハットトリックを達成した。スピードを生かした裏への飛び出し、無尽蔵のスタミナはリーグ屈指。得点ランキングでも首位と3得点差の3位タイにつけており、さらなる得点の量産に期待が高まる。乗松とともにWEリーグでアピールし、代表に定着してほしいというのは、大宮アルディージャVENTUSに関わる全ての人に共通する思いだろう。

ジェフユナイテッド市原・千葉レディースとは今シーズン2度目の対戦だ。昨年12月18日に行われたアウェイゲームは1-1のドロー。前半は相手がゴール前に入れてくるロングボールに対応するなど、GK望月ありさをはじめ守備陣が活躍した。そして、後半はサイドを効果的に使って積極的な攻撃を披露した。

シュート数だけを見ても、前半の「1」に対して後半の「8」と大きく改善されている。53分、上辻のミドルシュートで先制。86分にも上辻のロングシュートがバーを叩く際どいシーンがあった。勝点1を分け合う結果となったが、互角以上のゲームを展開していたと言っていい。

昨年9月に幕を開けたWEリーグも、第17節のジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦を含めて残り5試合となった。岡本武行監督も三菱重工浦和レッズレディース戦のあと、「逆転して勝ち切れたことは、これから続く上位チームとの戦いにおいて自信になっていく」と話している。

大事なのは、一年をかけて培ってきたことを出し切り、一つでも多く白星を積み重ねること。笑ってシーズンを終えるために、一分一秒に全力を注いでいきたい。

(岩本 勝暁)

対戦相手の千葉Lには、攻守においてアグレッシブな印象を持っています。特に攻撃陣にスピードがある選手が多く、クロスボールからチャンスメークをしてくるので、しっかりと対応したいと思います。我々の攻撃の場面では、相手の3バックの前と脇のスペースをうまく使えるかがカギになると思っています。後半戦から加入した選手たちもそうですし、試合ごとに新たにメンバーに入った選手たちが積極的なプレーをしてくれることで、チーム内に良い競争が生まれています。2週間ぶりの公式戦となりますが、チームの雰囲気はこれまでと変わらず常に高いモチベーションのなかで、日々のトレーニングができています。今節はホームでファン・サポーターの皆さんに勝利を届けたいです。

浦和戦は8試合ぶりの勝利でしたので、チームとして一つ壁を乗り越えられたと感じています。そのなかで前半は無失点でいこうとチーム全員で意識して入りましたが、崩されて失点してしまったことは全体の課題だと思っています。無失点での戦いを続けていくために、相手へのプレッシャーのかけ方や、チーム全体での守り方の共有意識を持てるように準備をしてきました。チームの勝利のために、ボールにかかわりながら攻撃に絡んでいくことや、90分を通じて運動量をキープすることなど、自分がやるべきことを全力でやりきる姿をピッチでお見せしたいと思います。

千葉Lは、ハードワークをベースとしながら勢いを持ってゴールに迫ってくるチームなので、まずは粘り強い守備で流れを引き寄せたいです。必ず自分たちの時間帯がくると思うので、攻撃の選手としてラストパスの精度を高め、シュートチャンスを一つでも多く作り、得点を奪うプレーをしたいです。NACK5スタジアム大宮はサポーターとの距離が近く一体感があって、いつもパワーをいただいています。また太鼓を使った応援もしてもらったりと、本当に背中を押されますし、一緒に戦っている気持ちになります。ファン・サポーターの皆さんからの応援に対して、勝利という結果でお返しできればと思います。

 MF18 田嶋 みのり

・マイペースというか、タジのまわりだけゆっくり時間が流れています(笑)
・ドリブルが得意で、独特なリズムで相手の逆をつくのがうまいです!
・最近は美容にハマっているそうなので、美白なタジに注目です☆
・ラムネジュースにハマってるので差し入れはラムネでお願いします!

 FW30 吉谷 茜音

・不思議ちゃんな雰囲気があります。一発芸が得意らしいです(笑)。
・プレーはスピードがあって、たくさんアクションしてチームに勢いをもたらしてくれます!
・好きな食べものはチーズで、嫌いな食べものは腐ってるものらしい!
・ハマっていることは所沢のオシャレなカフェ巡りだそうです!