明治安田生命J2リーグ 第19節
2023.6.3 [SAT] 14:00 NACK

大宮

  • 38' 富山 貴光
1 - 2
1 前半 1
0 後半 1

水戸

  • 27' オウンゴール
  • 84' 楠本 卓海
試合経過
監督コメント
「甲府戦のような試合をしてはいけない」という話を、選手たちにはしました。もちろんトライすることも大事ですが、やってはいけないこともありますし、自分たちであの状況を作ってしまいました。ただ、これから自分たちがやっていこうとするものがある中で、やり続けなければいけないことも間違いなくありますし、そこのバランスを決めながら取り組んでいます。

選手たちはすごくいろいろなものを背負っていて、プレッシャーも責任もすごく感じていると思います。これだけ悩んだり、苦しんだりすることはあまりないというぐらい、皆がしんどくて、でもやろうとはもちろんしてくれていますが、なかなか勝てていません。ただ、この状況を皆でなんとか乗り越えることができれば、その先で彼らが持っているものを爆発させることができると思っていますし、そこに向けたトレーニングができていると思います。そのきっかけをつかむためには、まず勝つことですし、水戸に対してどう戦うかを選手たちとしっかり共有して、勝つことで自信を持って前を向いていけるようにしたいです。

充実したトレーニングができていると思いますが、ゲームでうまく噛み合っていなかったり、出せていない時間があると感じています。すべてがダメではないですし、仙台戦の後半は彼らが作ったゲームで、そういったものが出せるということは証明してくれました。ただ、それを毎試合、自信を持って、勇気を持ってできていないというのも現状です。それをどう持っていくかが重要になってきますし、僕も模索しながら彼らにアジャストするものを与えられるようにしていきたいです。
選手コメント
甲府戦では、監督交代によって少し変わった部分もあった中で、判断や迷いなどの難しさが出たと感じています。皆が僕の方を見てサッカーをする、皆と目が合うというのは良い状況ではありません。甲府はラインを高く設定して圧力を掛けてきましたが、もっとシンプルに、背後を走ってそこを使うような場面があっても良かったと思います。

今週は内容や雰囲気を含め、良いトレーニングができていて、あとは自分たち次第だと思いますし、遠いアウェイゲームでも毎試合たくさんの方が時間とお金を掛けて来てくれている中で、甲府戦のような試合は見せてはいけません。先日のクラブハウスオープンデーでもたくさんの方が来てくれて、すごくパワーをもらいましたし、そういった人たちのためにも自分たちがやらなければいけないという思いをあらためて持ちました。

いまは、どのチームよりも自分たちが苦しんでいる状況だと思いますが、そこを打ち破ったときにはまた違う景色が見えてくると思います。ここからホームで2試合できますし、次は順位の近い水戸との対戦なので、自分たちどうなっていきたいかという覚悟が、本当に試される試合になると思います。
甲府戦はひさしぶりの出場で、試合感覚は問題なかったと思いますが、ゲーム体力や強度の部分では後半になるにつれて落ちてしまい、まだ足りないところがあると感じたので、しっかり維持できるようにする必要がありますし、そこは今後も求められる部分だと思います。

背後へのランニングやゴール前に抜ける動きは、サイドハーフとして求められる部分ですし、いまチームとしてもそういった動きが少ない中で、自分がそういったプレーをできれば、チームがボールをつなごうとしている中でもより怖いプレーになって、チームとしても得点するチャンスが増えると思います。それを続けながら、チャンスの場面で決め切る力をつけていかなければチームを救うことはできないので、そこは練習からやっていきたいです。

自分は人と人をつなぐプレーが得意でそれを求められていると思いますし、その上でゴールに直結するプレー、ゴールに向かうプレーも求められていることであり、それはいまできていないことだと思うので、もっとこだわってやっていきたいです。

ここから天皇杯も含めて連戦なりますが、もう負けられないですし、チーム全員の力が必要だと思うので、チームで一つになって戦っていきたいです。勝てていない中でも多くの方が応援に来てくれることに感謝していますし、ファン・サポーターの皆さんのためにも、しっかり勝利して皆で喜べるように頑張りたいと思います。
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 笠原 昂史
DF 3 岡庭 愁人
89'
DF 5 浦上 仁騎
DF 25 袴田 裕太郎
DF 22 茂木 力也
MF 32 高柳 郁弥
81'
MF 15 大山 啓輔
69'
MF 7 小島 幹敏
MF 39 泉澤 仁
81'
FW 19 アンジェロッティ
FW 28 富山 貴光
69'

控えメンバー

GK 35 南 雄太
DF 17 新里 亮
DF 46 貫 真郷
89'
MF 6 大橋 尚志
69'
MF 48 柴山 昌也
81'
FW 13 山崎 倫
81'
FW 9 中野 誠也
69'

監督

原崎 政人

スターティングメンバー

GK 41 中山 開帆
DF 34 杉浦 文哉
DF 5 楠本 卓海
DF 29 田辺 陽太
46*'
DF 4 タビナス ジェファーソン
MF 7 武田 英寿
MF 10 前田 椋介
MF 14 小原 基樹
MF 16 井上 怜
55'
FW 23 寺沼 星文
67'
FW 11 草野 侑己
86'

控えメンバー

GK 35 東 ジョン
DF 21 山田 奈央
86'
DF 26 松田 隼風
46*'
MF 17 新里 涼
55'
MF 39 柳町 魁耀
FW 9 安藤 瑞季
67'
FW 49 内田 優晟

監督

濱崎 芳己
試合詳細
13 シュート 7
9 GK 9
5 CK 4
13 直接FK 9
2 間接FK 3
0 PK 0
試合データ

主審

佐藤 誠和

副審

木川田 博信

副審

宮原 一也

第4の審判員

宇治原 拓也

入場者数

4,756人

天候

曇のち晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

25.3℃/35%

HIGHLIGHT

セットプレーで2失点、下位同士の対決に敗戦
明治安田J2第19節は、20位の水戸を迎えてのホームゲーム。下位の直接対決であり、敗れれば最下位から残留ライン浮上の道のりは遠のいてしまう。原崎監督体制となり3戦目。新体制での初勝利を狙う。

試合が始まると、すぐにチャンスが訪れた。2分、右サイドから高柳がゴール前へパス。アンジェロッティの背面パスは富山に合わなかったが、ルーズボールを小島が低い弾道のミドルシュート。右に外れたが、ゴールへ向かう姿勢を示した。

しかし、そこから攻撃のテンポは、上がらなかった。最終ラインの横パスが相手のスライドを上回れず、サイドで手詰まり。逆に10分、14分と相手のサイドチェンジに振り回され、小島のスライディングブロックの跳ね返りをシュートされた場面は、危険だった。それでも、水戸の流動的な位置取りに惑わされずに中央を閉じて守る守備で対抗。決定機を作らせることなく守れていたが、28分に相手FKの場面で空中戦を競った大山のヘディングがオウンゴールとなって失点した。

点を取り返したい気持ちにスイッチを入れたのは、大山の縦パスだった。34分、大山が自陣から前方へロングパスを通すと、走り込んだアンジェロッティがゴール中央へ送り、泉澤がシュート。相手にブロックされたが、スピーディーな攻撃で前に向かう意識を取り戻した。直後には、競りながら前に出た高柳が相手のクリアをひっかけ、GKと1対1。シュートを片手で弾かれたが、立て続けにゴールへ迫った。そして38分、中盤で小島が相手からボールを奪うとアンジェロッティが中央へパス。富山が左足のシュートで同点ゴールを奪った。試合の流れは一転し、攻め続けて前半を終えた。

後半は、互角の展開だったが、攻撃面ではテンポが上がらないパスワークの中、泉澤がアクセントを付けた。下がりながらパスを受けると、わずかな角度のパスを通したり、最終ラインからのロングパスに対して前方のスペースへ抜け出したりと積極性が目立った。64分にはサイドチェンジを受けてカットインシュートを放った。

69分、浦上は左の泉澤への対角フィードと見せかけて、逆に左から右前方へ動いたアンジェロッティにロングパス。良い揺さぶりからシュートへつなげた。就任後初勝利を目指す原崎監督は、選手交代で攻撃の活性化を図った。

しかし、84分にCKからヘディングシュートで決められ、再び相手にリードを許した。水戸は、すぐに選手交代で5バックへ変更。守備を固めた相手に対し、アーリークロスで襲い掛かり、CKを獲得すると古巣を相手に燃えるGK笠原が攻撃参加した場面もあったが、ゴールは奪えず。1-2で下位の直接対決で敗れる厳しい結果となった。

原崎監督の下、ゲームメイクの中心を担っている大山は「とにかく必死に目の前のボールに食らいつくことばかり意識していて、すごく感情的になっている自分がいた。試合に出られない時期もつらかったけど、信頼して、期待して使ってもらっていて、それに応えられないのが一番キツイ。自分たちで乗り越えないと。原崎さんには、乗り越えた先に成長があると毎回言われている。早く、その期待に応えたい」と悔しさを噛み締めた。

ボールを保持する攻撃は、自信を持たなければ、相手を食いつかせて逆を取ることができない。相手に脅威を与えるプレーがもっと必要だ。得点を決めた富山は「もっとトライしていくべき。どうしても(勝てていない)状況的に安全なところを探してしまうのだと思うけど、縦パスとか差し込まないと。まず1勝。そこに向けて気持ちを切り替えて前向きにトライしていきたい」と積極性を重視した。次は、中3日で天皇杯2回戦の千葉戦。さらに中3日で第20節の藤枝戦と、試合は続く。うつむいている時間はない。

(総評:平野 貴也)

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監督コメント

サポーターがあれだけ応援をしてくれている中で、勝利を届けられないことが本当に苦しいですし悔しいですが、しっかりと前を向いて進んでいこうと、選手たちには話をしました。

やはり、先に失点してしまったことがゲームを難しくしたと思いますが、最低限、前半のうちに追いつけたところまでは良かったと思います。ただ、先に2点目を決めてゲームを動かしたかったです。その質が低かったことは事実なので、そこはこれからトレーニングを含めてやっていかなければいけないと感じています。

後半に向けては、相手のハイラインの背後を狙う意識は持ちながら、前半よりは間違いなくスペースが空いてくるので、そこを狙いとして持っていました。もう少しシンプルにボールを動かしたかったですが、いつもよりもポジションを取るスピードやボールを動かすタイミングも遅かったですし、相手に戻る時間を与えてしまいました。

試合の入りや終盤を含めた自分たちのゲームプランがあって、最初は相手を少し下げたい意図もあったのですが、その中で結構スペースが空いてきている印象はあったものの、そこに差し込んでいくボールが少なかったです。ゲームの中で個人個人のポジションを少しずつ修正しましたが、テンポを上げることができませんでした。

選手コメント

先制されて追いついて、その流れの中で逆転できれば良かったのですが、またセットプレーで失点してしまい、すごく残念な結果になってしまいました。

得点シーンは、アンジェからいいボールが来て相手の股を狙ったのですが、うまく入ってくれて良かったです。ただ、この結果は本当に悔しいですし、チームを勝利に導くゴールをもっともっと決めていかなければいけないと、あらためて思いました。

今日は失点後もうまく耐えて追いついて、その後もいいリズムでプレーしていましたが、勝負どころでの弱さがまだまだ出てしまっていると感じます。やっていることは悪くないと思うので、結果に結び付けられるように、やり続けることがまず大切ですし、皆でこの苦しい状況を乗り越えていけるようにやっていかなければいけません。暗くなる必要はないと思うので、しっかり次の試合で勝てるように、みんなでやっていきたいです。

天皇杯を挟んで来週もまたNACKで試合ができますし、これだけのファン・サポーターの方に来ていただいて、これだけの応援をしていただいている中で、なかなか勝利することができていませんが、次は絶対勝てるように皆で力を一つにしてやっていきますので、応援よろしくお願いします。

先制されてしまい気持ちが少しネガティブになりましたが、前半のうちに追いつけたことは良かったと思います。スタートからの出場はやりがいがありますし、自然とコンディションも上がっていくように感じました。個人的には、もっと出続けることができればより良くなっていくのかなという感覚があります。

今日は自分自身にもチャンスがあって、シュートの場面は決め切りたかったですし、クロスの場面も多かったですが、相手があれだけ縦を切っていたので中に切り込んでクロスという形は作りやすかったです。チームとしてシンプルにクロスを上げることだったり、もっと中に入る人数を増やせるといいと思います。

もっと崩しの部分で相手のペナルティエリアの角を取りたいです。そういったシーンがあまりなかったと思います。ボールを持っていて相手が1人、2人来たときにペナルティエリアの角に走るランニングがもっと増えてくると良いと思いますが、中もクロスを上げてくれというような雰囲気になっていたので、そこでかかわってくる選手が増えると良くなると思います。

簡単に失点してしまうことが、もったいないと感じています。失点して嫌な雰囲気になってもそこを跳ね返すことができればもっと勝点を拾えると思いますが、それよりもゴールを取り切る力をつけていくことが大事だと思います。

監督交代でやり方が変わった部分もありますが、どちらかというとボールを持ちたい選手が多かったのですんなり入ることができていると思いますし、試合展開や数値を客観的に見ても、ボールを握る時間は長いと思います。今日は背後を増やそうとした中で足元になりすぎるところもあったので、そこは大胆にやる必要があったと思いますが、ゴールに迫る上での優先順位を整理できていたことは、前向きにとらえていいのかなと思います。あとはゴール前の質の部分で、自分も深い位置まで行ける場面が多かったですが、最後の質はまだ足りないと感じましたし、そこが勝負の分かれ目だと思うので、もっともっと突き詰めていきたいです。

次の試合に向けては、マインドの部分しかないと思います。天皇杯でもリーグ戦でも関係なく勝利がほしいですし、貪欲に、うまくいかなくてもやることがブレてはいけません。このような経験はなかなかないと思いますが、この状況から自分は逃げませんし、チーム全員で、スタッフも含めたチーム全体でやっていくことが大事だと思います。

この状況でも応援してくれるサポーターの皆さんと、どうにか、まずは1勝を分かち合いたいですし、そこを目指して戦っていきたいです。

フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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