明治安田J3リーグ 第2節
2024.3.2 [SAT] 14:00 NACK

大宮

  • 45+1' 下口 稚葉
1 - 0
1 前半 0
0 後半 0

岐阜

試合経過
監督コメント
岐阜も明確に優勝を周りに謳っていて、開幕戦では我々より少し多い7,800人ぐらいの観客が入っていて、しっかりそういった準備もしてきていて自分たちと同じ志のチームなので、そういうゲームになるんだろうなということは選手にも伝えましたし、そのつもりで準備しています。

前節は勝利できましたが、まだ1試合を終えただけなので、1試合、2試合ぐらいは勢いでいってしまうことがありますが、これを5試合、10試合、連続してやれるのが頂点に立つチームの条件だと思います。1試合やったことで相手もより研究してくるでしょうし、そこも含めてストレスは大きくなってくるでしょうけれども、それでもちゃんとプレーできるかが一番大事だと思います。先に相手を警戒しすぎると大事な勢いがなくなってしまうので、組んでみてまずどうなるかということと、多少うまくいかなくてもちゃんと力を出せる準備だけは、初戦同様にしっかりして臨みたいと思っています。

インテンシティの部分は相関関係で、自分たちが上回れば相手は下回りますし、瞬間瞬間のジャッジにかなり影響が出るところです。そこは立ち上げの日から続けているところなので、次も基本的にはそこがベースになりますし、それを下げさせるために色々な手を打ったり、戦術的なダメージを与えたりすると僕は捉えていますが、少々のことでは下回らないような準備を選手たちとしています。
選手コメント
八戸戦の2点目は、右で作って左に流れてきてカットインで中に入ってという自分の得意な形でイメージどおりのゴールでしたし、気持ち良かったです。周囲の選手が動いてくれてくれたことでスペースやチャンスが生まれたので、チームとして取ったゴールだと思います。ただ、試合全体としてはあまりフィーリングが良くなく、ボールの触り感というか、自信があるトラップやドリブルが伸びたりする場面が多くて、1点目で少し落ちついたかなと思ったのですが、ゴール以外は自分の評価は低めでした。芝生の感覚であったり観客が入った中での緊張もあったのかなと思います。

毎試合、一番コンディションが良い選手が試合に出ると思っているので、また次の試合までの練習のパフォーマンスで監督もメンバーを決めると思います。確立されたポジションは絶対にないですし、そういうチームは良くないと思います。良いコンディションを保ち続けてより高みを目指し続けられれば、自ずと試合に出続けられるのかなと思いますし、もっといろんな幅も広がってくると思います。

次もホームで試合ができますが、J3であってもサポーターの応援はすごいですし、観客もたくさん入ってくれて、バス待ちはヴィッセルでやっていたときの感覚を思い出しました。自分はスタンドの声が聞こえるタイプなので、ボールを持ったときに沸く感じもすごく良かったですし、力になるなと感じました。

今年はアシストをしたいと思っていて、ドリブルはゴールまでの手段の1つでしかないですし、ドリブルで剥がすことに執着はしていなくて、とりあえずSBやCBを剥がせればいいと思っているので、ワンツーであったり引き出しを増やしてどんどん突破できればと思います。

周囲の選手は自分がボールを持ったときには自由にプレーさせてくれますし、(下口)稚葉くんは守備の部分で声をかけてくれたりサポートしてくれたりと、関係性は良くなってきていると思います。誰と組んでも、常に左サイドを制圧して、相手より必ず上回れるようにしたいです。
チームとして左に(泉)柊椰や(泉澤)仁くんだったり特長を持っている選手がいるので、ポジショニングの部分を含めそこは意識しながらプレーしています。チームとしての形は整理されていて、プレシーズンからずっと積み上げてきている部分で、自分でも試行錯誤しながら取り組んでいます。

八戸戦の前半はお互いにガチガチで、ボールを受けたがらないではないですが、うまく噛み合わない部分があって、そこで意志を持って受けようと入って行けたことは良かったですし、それによって自分もリズムを作ることができました。

2点目のアシストにつながった(泉)柊椰のアウトサイドのパスは彼の気遣い、彼の能力だと思います。柊椰をしっかり生かしたいですし、柊椰が持ったときに相手3人が柊椰を見ていたのでがそういったところもうまく使いながら自分も生きるようにプレーしたいです。自分のクロスまでの流れは(長澤)徹さんもよく言ってますが、出して動いての繰り返しからで、自分たちがいいときはあのようなプレーがたくさん出ているときなので、あれを何回も出せるようにしていきたいです。

自分の役割は(泉)柊椰であったり(泉澤)仁くんをどれだけ生かせるか、攻撃にベクトルを向けさせられるかが絶対にカギになると思っているので、守備ではもっと気持ち良くやらせてあげなくてはダメですし、攻撃でももっと配給したり早くボールに触らせてあげなくてはいけないと思っています。後ろで観ていても本当にスペシャルなので頼もしいですし、1秒でも早く、考える時間であったりスペースを与えられるように徹底していきたいと思います。
メンバー

スターティングメンバー

86'
68'
86'
76'

控えメンバー

86'
86'
76'
68'

監督

長澤 徹

スターティングメンバー

GK 1 茂木 秀
DF 5 石田 崚真
DF 4 甲斐 健太郎
DF 40 川上 竜
DF 22 文 仁柱
89'
MF 10 庄司 悦大
MF 6 北 龍磨
59'
MF 7 河波 櫻士
59'
MF 8 荒木 大吾
FW 11 藤岡 浩介
76'
FW 17 田口 裕也
76'

控えメンバー

GK 31 上田 智輝
DF 23 萩野 滉大
DF 18 小川 真輝
89'
MF 16 西谷 亮
59'
MF 38 新垣 貴之
59'
FW 24 粟飯原 尚平
76'
FW 9 山内 寛史
76'

監督

上野 優作
試合詳細
8 シュート 14
10 GK 12
2 CK 8
13 直接FK 12
1 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

安川 公規

副審

廣瀬 成昭

副審

長田 望

第4の審判員

菊池 俊吾

入場者数

6,014人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

8.7℃/20%

HIGHLIGHT

下口の鮮やかな一撃で開幕2連勝、笠原が無失点貫く
明治安田J3第2節は、FC岐阜との対戦だ。4-1の勝利で飾った開幕戦に続き、ホームでの連戦となる。優勝という高い目標を掲げる以上、試合を重ねる毎に充実した内容が求められることになるが、シーズンの序盤は、まず勢いが重要になる。その点では、最高のスタートを切った直後の試合だ。

試合開始早々、相手のミスでボールがピッチを横断。開幕戦で2得点を挙げた左サイドの泉にボールが渡ると、俄然、ゴール裏のテンションが上がった。スタジアムが「また、あのゴールを見せてくれ」という期待感に包まれた。9分には、泉のドリブルによるカウンターから、下口が果敢にミドルシュート。立ち上がりの守備はやや不安定だったが、積極的にゴールに迫る時間が続いた。

攻撃は、開幕戦と同様の組み立てが見られた。前線は、FWの杉本が中盤に下りてターゲットとなり、後方は左SBの下口が中盤に上がって、ボランチの小島や石川とともに攻撃をビルドアップを図った。後方は必要最小限のDFが残るだけで、かつてないほど前方に人数をかけるスタイルだ。そのぶん、ボールを失った際にプレスをかけられないと、スペースを埋める人数が足りず、後手を踏む。やるかやられるかのスリリングな試合の流れになった。

MF小島は「(今までより)攻撃的になった。リスクを取って攻撃している感覚。ボランチはだいぶバランスに気をつけないといけない。前節はポンポンポンと点が入ったから良かったけど、今日は攻撃が単発だったし、アタッキングサードの質が足りなかった」と開幕戦との違いに触れた。

21分には泉のドリブルからクロスが逆サイドに流れ、右MFで初先発の藤井が頭で折り返したボールが相手に当たり、オウンゴールを誘発しそうなチャンスが生まれた。反対に、26分には市原が左サイドでボールを奪われ、逆サイドまでパスをつながれてGK笠原が飛び出す大ピンチもあった。

一進一退の攻防の中、先制点は、前半の終了間際に生まれた。中盤の石川が左へ展開すると、中野誠を経由して泉がドリブルで相手を引き付け、マイナスのパス。ボールを受けた下口が、何度も狙っていたインカーブのシュートをゴール右上へコントロールした。下口は「風もあったし、あれが狙えるのは、右利きで左にいる利点。ずっと狙っていたが、質が伴わなかった。得点場面は、たまたまじゃないけど(うまく入って)良かった。(泉)柊椰に相手が2人行くのは想像していたし、マイナスや横は空くと思っていた。(ゴール前に)入って行けたことと、柊椰が出してくれたことが良かった」と鮮やかな一撃を振り返った。

リードして迎えた後半も、リスクを取りながら積極的にゴールを狙い続けた。57分、杉本が前線に送った浮き球のパスを受けた藤井は、胸トラップからボレーシュート。ポストに嫌われたが、惜しい場面を作り出した。68分、何度も倒されて足を痛めた杉本に代わり、大澤を投入。さらに高柳を投入して中盤の活性化を図った。

しかし、同点に追いつこうと選手交代でギアを上げた岐阜の猛攻を受ける。81分、相手FKのこぼれ球をミドルシュートで狙われ、笠原が辛くもセーブ。83分にもクロスからのボレーシュートを笠原が好守で防いだ。危険な時間帯を迎え、長澤監督はすかさず村上、植田を同時に投入し、布陣を4-4-2から5-4-1へ変更。村上や市原が身体を張って相手のロングボールを跳ね返し、完封に成功。1-0でホーム開幕2連勝を飾った。

J3の次節は、3月16日のホームゲームで奈良クラブ戦となるが、その3日前の3月13日に今季からJリーグ全クラブ参加となったルヴァンカップ1回戦で、再びFC岐阜と対戦する。次は、アウェイゲームで、ノックアウト方式。より難しい戦いになるが、勢いを持続するためにも、雪辱を狙う相手をもう一度上回りたい。

(総評:平野 貴也)

続きを読む

監督コメント
冬に戻ったような寒さの中で、約6,000人の方がNACKに集まってくださり、今日はエンドが入れ替わりましたが、最後までちゃんと凌げたのは、やっぱり後ろにサポーターがいたからで、選手たちが勇気を失うことなく必死に勝点3のために凌ぎ切れたことは、非常にありがたいですし、毎回ですが本当に感謝しています。これからも一緒に戦ってほしいと思います。

岐阜も前節で大きな勝利を収めて乗り込んできて、お互いに流れを持ってる同士で、少し(中野)克也にアクシデントがあって、急遽誰を使うかとなった中で藤井が出たのですが、アタッカーの選手をあそこで使うことによるいいところと、逆にゲームの落ちつかないところと、いい側面もリスクも両方ありました。なかなかテンポができずにゲームが進んでいった中で、それでも前線からの圧力はすごく効いていて、奪ってショートカウンターでいけるかなと思って観ていたんですが、岐阜も力あるチームなのでなかなかそういう展開に持っていけず、前半の終盤にようやく(小島)幹敏とかあの辺の選手たちがボールをしっかり動かし始めて、自分たちのペースになってペナルティエリアに入っていけそうだなといったところで、私も(下口稚葉とは)付き合いが長いんですが、初めて見たシュートでびっくりしました。ただ、あれもやっぱりペナルティエリアの中に勇気を持って入って、サイドバックの選手がそこにいるということが大事で、非常にリスクを踏んで入っていった場面だったので、とても良かったと思います。

その後は少しアクシデントが続いて、後半からは中盤でかなり時間を作っていた(杉本)健勇がいなくなったりしたのですが、その中でもちょっと岐阜の圧力が掛かってきてて交代をフルで使ってきたので、流れをせき止めるためにシステムを変えることを決断しました。

ただ、まだシーズン序盤ですが、村上とか藤井とか、そういった選手が場を踏んでいってチームの戦力にしていかければいけないので、かなりシビアな場面だったのですが彼らを入れてしっかりと勝点3に結びつきました。全体的にはまだまだブラッシュアップしないと、おそらく安定して勝点は取れないとは思うのですが、逆に言ったらこれを勝点を稼ぎながら修正していくのがリーグ戦だと思っています。いいサッカーができて1点足りなかったとは僕はまったく思わないタイプなので、しっかりと勝ちを重ねながら、もっと確率高くゲームを進めていけるようにしたいです。

また、見方はいいろいろありますが、やっぱりボックス内の戦いで、自陣での危ないシーンはあるんですが私自身は結構好きで、やっぱあのような中で点を取るのも大事ですが、ギリギリのところで防いでいきながらゲームを進めるという部分に関しては、チームを立ち上げてまだ1ヶ月、2ヶ月ですけど、そこは明らかに意識が変わってきてるので、それを堅守しながらしっかりとシステムを仕上げる時間であったり、元々持ってるリズム良くボールを動かしながら相手のスキを狙っていく部分を、もう1回トレーニングでしっかり鍛え直して、また出直してきたいと思います。
選手コメント
得点もそうですが、ゼロで終われたことがすごく良かったと思いますし、本当にチーム一丸で勝ち取った勝点3だと思います。

得点の場面は、(泉)柊椰がボールを持ったら相手がプレッシャーにいくというのはチームとして共有していましたし、あのシーンも実際に柊椰が持ったときに相手の目線が全部柊椰に向いたので、しっかりそこで自分も最初からアクションして、あそこのスペースに入り込めたことが良かったですし、ゴールを意識していた中でシュートコースは運も味方してくれたかなと思います。

足を止めなければボールは転がってくるというのは、自分もそうですしチームとしても共有していることなので、そこはみんなで意識してやれていたと思います。得点までに3回ぐらいシュートを打っていたので、そこでうまくフィーリングが合ったのかなとも思いますし、点が入って本当に良かったです。

後半は自分自身もちょっと危ないシーンを作ってしまったり、ファーのクロスの対応のところなど、まだまだ課題が残りましたが、最後のボックスのところで体を張って守ることができたと思いますし、本当に今日はカサくん(笠原)に助けられました。みんなでボックスを守るということをより強固に、もう一回やっていければと思います。ゼロで終われたことは収穫なので、これを継続していきたいです。

自分たちがやるべきことにまずしっかり目を向けて、改善しなければいけないところはしっかり改善して、いいところはもっと伸ばしていきたいです。ルヴァンカップも絶対に負けてはいけない戦いですし、自分たちはより上を目指しているので、一戦一戦、大事にやっていきたいと思います。
途中交代でプロデビューとなりましたが、時間帯的にも苦しい時間だったので、とにかく失点しないということを意識して入りました。もちろんスタートから出たいという気持ちもありますけど、人と比べるのではなくて、自分自身が良いパフォーマンスをして巡ってくるチャンスをモノにできるかだと思いますし、必ずこれからチャンスはあると思っているので、そこに向けてやるだけだと思います。

クラブはここから上に這い上がっていくしかないので、僕らアカデミー出身者が先頭に立ってチームを引っ張っていくべきという覚悟でやっています。後ろのポジションは信頼があってこそのポジションなので、僕の代名詞と言ってもらえている守備で前に行く強さだったり、広いエリアで守れる部分だったりをもっと出していって、僕自身しっかりこのクラブで地道に信頼を積み上げていこうと思います。

試合終盤の無敵大宮から試合終了まで流れは、僕の一番好きなチャントの瞬間なので、実際に自分がピッチに立ってチャントを聞けたというのは、僕にとって大きな一歩目だったんじゃないかなと思いましたし、正直泣きそうになりました。けれど、今日は今日でもちろんうれしいですけど、一喜一憂せずにまたしっかり次に向けて明日からもやっていきます。
前半は堅い展開が続いていた中でも先制できてよかったですが、後半は受身に回る時間がちょっと多かったと思います。1点リードを意識しすぎてしまったこともありましたが、もう少しボールを持ちたかったです。5バックになってからは、明確にしっかり相手のロングボールを弾くこと、相手の2トップが高さもあってフィジカルが強かったのでそれをしっかり弾き返すことを意識してやっていました。

課題ももちろんありますが、今年は良くても勝つ悪くても勝つ、それに尽きるので、絶対に譲れないところとして球際の強さや切り替えのスピードを徹底して、そこでは絶対に相手を上回って、その上で選手それぞれが持っている技術を生かしていくのが理想だと思っています。

試合を振り返ると自分たちの理想は半分も出せてないのですが、しっかり勝点3を取れたのは良かったと思います。あまりいい感じで運べている感覚はなくて、距離感もあまり良くなかったかなと思いますが、ロングボールを使ったり、起点をどれだけ前に作れるかだったりというところはチームで統一できていました。セカンドボールを拾って押し込むのも前に進む一つの手段だと思うので、そのあたりもチームとしてまとまっていたので良かったと思います。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

カテゴリー


X

パートナーバナー