【VENTUS PRESS】山崎円美 前編

VENTUSのムードメーカ—と言えば、みなさんは誰の名前が思い浮かびますか?今回のVENTUS PRESSに登場する山崎円美 選手も、上位に入ってくる一人だろうと思われます。しかし意外と知られていないそのプライベート。「秘密主義なんです」と本人もあまり語らないと言うサッカーを離れた山崎選手の一面をご紹介します。

Vol.28 文・写真=早草 紀子

「自分はめっちゃ神経質! だから人間観察をすごくしてます」(山崎円美)

—山崎選手はVENTUSが初のプロ契約ということですが、プロ生活でどんな変化がありましたか?
山崎
 そもそも朝の練習っていうスタイルが初めてだったんですよね。練習後は、その日によって体と相談しながら、ケアを入れたり、筋トレの日がある感じです。

—オフは体を休めるために使う派?
山崎
 絶対に外に出ますね。家にはいないだろうな~。でもそのときに行きたいところへ行く派なので・・・誰かに会うか、ケアか、トレーニングか・・・

—連続したオフがあっても、サッカーからはあまり離れないですか?
山崎
 以前は切り離せないタイプだったですけど、VENTUSに来てちょっと変わりました。サッカーの向き合い方が変わった気がします。前まではオフもサッカーのことしか考えてなくて、まあそれが好きだったんですけど。試合に出てるときはリカバリーメインだし、出れてないときはめっちゃ追い込んでました。基本、走ることが好きなんです。走ることで追い込むことができるから。

—そういうとでき、ストイックさが出ますね。
山崎
 ストイックだったんですかね・・・ただそういうのが好きだった。でもVENTUSに来てから、逆にオフはサッカーのことを考えないようになったかも。前は仕事して練習して、残った時間は限られてたから、そこでサッカーのことを考えるともう一日が終わってました。

—そういう点ではサッカーに割く時間を十分に取っても、さらに自分のために使う時間があるってことですよね。そういう時間は何にあててるんですか?
山崎
 何してるんだろう・・・(笑)いま、まだ動き始めたばかりなんですけど、アパレルのことをやりたい。ずっと興味があった訳じゃないんですけど、やっぱり自分が着たい! って思うものを着たいじゃないですか。じゃ探すより自分で作った方が早くない? って思ったんです(笑)

—え、山崎選手がデザインするんですか?
山崎
 まさか! そこはちゃんとプロにお願いします。こういう感じっていうコンセプトを提供して、そこから作っていくっていうのをやりたくて。こういうの、けっこう流行ってるじゃないですか。でもそれって「選手が関わってる」→それをファン・サポーターのみなさんに買ってもらうっていう形ですよね。自分としてはもっと大きな枠というか、「これいいね。誰が作ってるの?」から「女子サッカー選手が作ってるんだよ」っていう逆の入り口が作れるといいなって思ってます。あ! ホントにどうなるかわからないんですよ? まだやろうとして動き出したばかりなんです。

—いいですね~そこに関わるいろんな業界の人と向き合える機会って貴重じゃないですか?
山崎
 そうなんです! コンセプトに関わる選手は私だけで、いままでにもそうしたスタイルをやっている人たちと組んでるんですけど、そういう人たちといろいろ話をさせてもらえる経験って本当にすごいことだと思います。自分は本当に女子サッカー界のなかだけで生きてきたから・・・スポーツのなかの、サッカーのなかの、さらに“女子サッカー”っていう、ホントにめっちゃ狭い世界にいたんだなって気づかされます。

—20代でいろいろ人として叩き直されたと以前言ってましたが、いましっかりそれが生きてますね(笑)
山崎
 ホントにそれ(笑) いまから礼儀とか考え方とかやり直してたら・・・何もできなかったかも。いろんな人と触れ合うのってすごい大事ですよ。いままではスポンサー企業さんのところで働かせてもらっていたので、やっぱり待遇がよかったんですよね。でも、いざ外に出たら、何にしても自分から売っていかないといけない。すべてが勉強になります。

—アパレルは特にそうかもしれないですよね。先ほどの撮影時に、「ここをもっと見せたいからフード被ってもいいですか?」って言ってたじゃないですか。その視点はもう営業目線です。
山崎
 そうですか(笑)? でもユニフォームも同じですよね。そうか、そういうのと同じ目線を持ててるのか。

—ですです! アンケートに、オフには必ず洗車するって書いてあったんですけど、車も好きなんですか?
山崎
 洗車、絶対しますね。車は好きですけど、決してマニアではないです(笑) 乗れればなんでもいいやっていうほど無関心でもないっていうレベルです。

—好みは丸い系ですか? 四角系ですか?
山崎
 あまり丸いのはダメで、かといって四角過ぎるのも嫌。ちょっととがってるっていうか、ちょっとシャープで・・・昔の形は好きじゃなくて、最新のもあまり好みではないんです。

—いやいや、十分強めのこだわりがあるようで・・・
山崎
 改めて言葉にするとそうですね(笑)

—VENTUSの選手ってワイワイ賑やかな印象がありますが、特に波長の合う選手はいますか?
山崎
 みんなと合いますよ(笑) もともと特定の人と一緒にいるタイプじゃないんですよ。いろんな人と合わせられるというか・・・その人によって臨機応変に変えられるんです。

—マイペースではない。
山崎
 違います、違います! うるさいですけど(笑)

—でも意外と神経質だったり?
山崎
 そう! めちゃ神経質です(笑)どうでもいいって思えないので、気にしちゃう。でもなるべくそれを出さないようにしてるっていう・・・。だから人間観察をすごくしてます。人のことを気にしないで自分は自分って割り切ることはできない。だから、入って間もない選手がいたら絶対声かけますね。

—その風景、目に浮かびます。そんな山崎選手から見て「この人意外だったな」と思う選手は?
山崎
 みんなキャラが立ってるし、もう知っちゃってるからな~。あ! でも、サメさん(鮫島彩)は意外だった。あんな天然だとは! だって靴下とか平気で左右違うのをはいてきますよ?あのサメさんが(笑)! もっとちゃんとしてると思った・・・いや、ちゃんとしてるんです。でも根は絶対天然でしょ! それを隠せてない(笑)。でも対戦相手だったときはそう見えてなかった訳だから、客観的には隠せてるんだと思います(笑)。サメさんをはじめ、面白い選手が揃ってるのでそういうのをもっと知ってもらえるといいなって思います。


早草 紀子(はやくさ のりこ)
兵庫県神戸市生まれ。東京工芸短大写真技術科卒業。1993年よりフリーランスとしてサッカー専門誌などへ寄稿する。女子サッカー報道の先駆者であり、2005年から大宮アルディージャのオフィシャルカメラマンを務める。

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