今季からVENTUSのユニフォームを着る船木里奈選手。アグレッシブにゴールを狙う、そのプレーに目を奪われた人も多いのではないでしょうか?けれど、そのキャラクターを知る機会は少ないはず。クール?お茶目?今回は謎に包まれている船木選手のプライベートを探っていきます。
Vol.45 文・写真=早草 紀子
—船木選手のプライベートの姿は本当に謎で…(笑)。ある日のスケジュールを教えてもらえますか?
ホントに特別なことは何もしてないんですよね。午前中にトレーニングがあって、帰宅したら洗濯、掃除、食事の準備をします。大学の友人がパーソナルトレーナーをしているので、夕方そこに向かうこともあります。夜はお風呂に入って、翌日の準備をしたらほぼYoutubeを観ています。(笑)
—どんなものを観るんですか?
平成フラミンゴ!もう大好きなんです。
—あれ?確か、吉谷茜音選手も好きだって言ってましたよ?
茜音さん?いやあの人そのモノが面白くて…もうホントにいい加減にしてほしい!(笑)。見てるだけで楽しくて、ツッコミたくなるし、絡みたくなる人。ずっと笑ってて!って感じです。4つ上だけど(笑)
—VENTUS内は誰が年上で誰が年下かわからなくなりますよね。
そう!(長嶋)洸さんと(仲田)歩夢さんと茜音さんが4つ上って訳わかんないでしょ?この3人ってズバ抜けてますよ、面白みが。洸さんが毒舌系、茜音さんはとにかく存在が面白くて、歩夢さんは…この人は実際に絡まないと面白さがわからないと思う(笑)。このチームはホントに当たりというか…(笑)。誰に絡んでもいい。良い意味で面白すぎてムカつくというか(笑)。そこに加えて柳井監督も面白いし、スタッフもみんな面白いですよ。
—それもVENTUSのカラーですから。
このチームで結果を出したいなって思います。でもウチら、オンオフがすごくハッキリしてるから、やるときはちゃんとやりますよ。周りのチームからうらやましがられるチームになりたいですね。
—先ほどの1日のスケジュールの中でサラッと触れてましたが、料理もちゃんとするんですね。
作りますよ。プルンってタイプの目玉焼きが好き!料理を始めた頃は、水を入れてフタをするの知らなかったから、我が家だけの作り方だと思ってたらみんなやってた(笑)。でもほぼ毎日目玉焼きは作ります。もう冬だから今は鍋も多いですね。母が料理上手なので伝授された鍋は素を使わずに一から作ります。この前は電話でレシピを聞きながら、初めて唐揚げを作りました。美味しかったんですけど…もう2度と作らない!後片付けが最悪だった…。やっぱり揚げ物は外食がいいです。
—激しく同意です(笑)。オフって何をしてるんですか?
よくモチ(望月)さんに遊んでもらいます。共通の知り合いがいて、VENTUSに来る前も3人で食事に行ってそこからよく声をかけてもらいます。モチさん、ホントに面倒見が良くて、親みたいです。あとは(大島)ハルナかな。自分はドライブが好きなので、近場で気になる場所に一緒に出かけたり。お互いに好きなお店があるんですけど、行くと散財してしまうので、最近は必ず1回財布をしまうようにしてます(笑)。自分は慎重なところもあるんですけど、ビビッと来たら即買いするタイプなんです。でもハルナは、欲しいものがあっても「やっぱり次のオフに買う…」とか言ってなかなか買わないタイプ。でも、このあいだ3回目にようやく購入して、喜んでましたよ。
—〇〇愛、これについては熱く語れる!ってモノはありますか?
ドラゴンボール!(即答)。ちょっと見てくださいよ、この携帯ケース!ドラゴンボールのイラストが入ってるケース本体は、マイ仙台でチームメイトだった宮澤ひなたが誕生日プレゼントにくれたんですけど、こだわりがあって…両端の悟空がフュージョンしたのがこのステッカーの絵柄なので、これは自分でわざわざあいだにくるように差し込んでるんです。それがポイント!
—ドラゴンボールってハマる世代層が広いですよね。
自分も父の影響があったんですけど、マイ仙台時代にお世話になったご家族の小学生のお子さんもハマってました。一番好きなのはドラゴンボールGT!アドベンチャー、Z、GTってあって、悟空が小さくなっちゃうんですよ。孫が生まれて——
—ストップ!ストーリーはそのあたりで大丈夫です(笑)。
そっか(笑)。好きすぎて…悟空たちが“気”を覚えるのに胡坐をかいて瞑想してるシーンがあって、小さいころは自分にもできるんじゃないかって家の端っこでずっとやってました(笑)
—今日一番熱が入ってるじゃないですか(笑)。
そりゃそうですよ~いくらでも話せます!彼らは強い相手と戦うときワクワクするでしょ?そこには影響を受けてるかも。強い相手と試合をする前ってワクワクしますもん!
—良い部分で影響を受けましたね。気分転換にしてることは?
掃除ですかね。散らかってると、気づいたらすぐ掃除機をかけます。高校時代は友人の部屋も掃除してたくらい(笑)。まあ一人暮らしも長いですから、慣れたもんです。
—自分の性格を一言で表すと?
扱いづらい?かな?歩夢さんからは「もっとオラオラ系かと思った」って言われましたけど。
—扱いやすくはないと思いますが(笑)、扱いづらいってことはないんじゃないですか?ただ最初の30秒くらいはすごく壁を感じました。
最初の撮影のときですよね?撮影って嫌いじゃないけど、苦手なんです。でもそういうときいつも思い浮かべるのは槙野智章さん。エンターテイナーというか、すごく伝えることがうまいじゃないですか。槙野さんだったら、知らない場所であってもしっかりと気の利いた対応をするんだろうなって。自分の中では(坂井)ユキさんがそんな存在なんです。
—船木さんはノリが良いから、ファン・サポーターの皆さんも、30秒立ち止まって話したら、この魅力が伝わると思います。
30秒の壁、破っていきましょう!クールさとか全然ないし、7個下(大島)には舐められてるし(笑)。(杉澤)ミホシなんかは「里奈でいいよ」って言っても、どうしても「船木さん」って呼ぶんです。でもなぜか「船木さん、やれよ!」なの(笑)。一応ギリギリ“さん”付けだけど、タメ語(笑)。ホントに良いキャラクターしてますよ。でも自分は、年齢は上でも一番下の気持ちでVENTUSに来たので全然OK。年齢関係なくガチャガチャしてる、ホントにVENTUSの良いところですね。
早草 紀子(はやくさ のりこ)
兵庫県神戸市生まれ。東京工芸短大写真技術科卒業。1993年よりフリーランスとしてサッカー専門誌などへ寄稿する。女子サッカー報道の先駆者であり、2005年から大宮アルディージャのオフィシャルカメラマンを務める。