今野浩喜の「タダのファン目線記」 アウェイゲーム観戦編

今野さんが「タダのファン目線」で行きたい場所に行ったり、会いたい人に会う本連載。今回は、今野さんがニッパツ三ツ沢球技場にアウェイ遠征。第10節・Y.S.C.C.横浜戦を、このコーナーでは常連となった大宮アルディージャオフィシャルスーツサプライヤー「オーダースーツSADA」の福田さんと、元々サポーターで現クラブスタッフの渡邉さんと一緒に観戦しました。


今季最初のアウェイ観戦

今野「食べながらでいいですよ」 

福田「はい(油そばをモグモグ)

今野「いつもアウェイにも来るんですか?」 

渡邉「私は仕事的には基本、行かない人です」

今野「じゃ、今日は珍しく」

渡邉「はい。今年初めてのアウェイです」

福田「私も今年初めて」

今野(横浜は)そこそこ近いですもんね」

渡邉「毎年、近隣アウェイは仕事に余裕があれば観に行ってます。去年で言うと町田とか水戸とか」

今野J3で一番近いのはここですかね?」

渡邉(埼玉からは)相模原より近いですね。関東は大宮、YS横浜、相模原だけなので」

今野「神奈川に2チームあるんだ」

福田Jリーグは、横浜だけで3チームあるってことか」

今野「横浜F・マリノス、横浜FCYS横浜か。YSを応援する人って、どういう人なのか聞いてみたいですね」

福田「何か理由があるんでしょうね」

渡邉「以前、松井大輔選手がいましたよね?」

今野「選手から入る人ね。あと、チームが上がっていく様を見たい人もいるでしょうね」

福田「それはあると思う」

今野「大宮って、今シーズンから応援しますって人いるんですかね?」 

渡邉「推測ですけど、いるんじゃないですかね」

今野「ゼロではないだろうけど……」

渡邉「チームとしては、まずは1試合観に来ていただきたいといった思いで、試合を観たことがないだろう人へアプローチして割引券を出すという施策もしています」

今野「今年は負けないから、入りとしてはいいかもしれないですね」

福田「うん」

渡邉「最初に勝つ楽しさを味わえれば、スタジアムは楽しいと感じてもらえるはずです」

大宮サポの多さに感心

今野「今日は、うちのサポーターの方が圧倒的に多いですね。すごい」

渡邉(YS横浜側のゴール裏を見ながら)大宮も、あれくらいの人数のときが、なくはなかったですよね」

今野「本当ですか?」

渡邉2000年代の初めとか、札幌のほうが多いと感じたこともありました」

福田「昔、3人くらいで応援してる写真を見せてもらったことがある」

2人「へ~」

福田20年以上前、まだJ1に上がれていないころかな」

今野「昔は『なんで浦和じゃないの?』って、よく言われましたよね」

2人「はいはい」

今野「来週水曜日はルヴァンカップですけど、急にJ1とやるんですね」

渡邉「名古屋戦ですね」

今野「マテウス選手いるんですか?」

渡邉「移籍しちゃいましたね。サウジアラビアに」

福田「そのおかげで、大宮にも移籍金の何%かが入ったんでしょ」

今野「あぁ。高校とか育てたクラブにも入るんですよね」

渡邉「名古屋には河面(旺成)選手、小野(雅史)選手、酒井(宣福)選手がいますね」

今野「名古屋にいるんだ」

福田「そうそう」

今野「なんで大宮のSBばっかり取ってるわけ()

福田「戻ってきてほしいわ」

杉本の魅力を語り合う

今野「今日のスタメンは誰ですか?」

(GK笠原、DF下口、村上、浦上、植田、MFアルトゥール・シルバ、小島、中野克、杉本、泉、FW中野誠)

福田「中野誠也選手の1トップで、シルバはボランチかな」

今野「市原選手がサブなんだ」

福田「これはターンオーバーかな?」

渡邉「連戦ですからね」

今野「この前(FC大阪戦)は泉選手がサブでしたもんね」

福田「開幕戦であそこまでのインパクトを残したから、相手がかなり警戒してるし」

今野「杉本選手はマークされても関係ないところがすごいですよね」

渡邉「そうですね」

福田「ポストプレーもできる」

今野「ここまで中盤で機能するんだっていうのは意外でした」

福田「得点とかアシスト以外の、数字には現われない面の貢献度も高い」

渡邉「結局オウンゴールになったFC大阪戦の喜びようは、さすがだなと思いました」

今野「あれね()

渡邉「あそこまで貪欲なFW、いなかったですからね」

福田「そうだね」

渡邉「誰もがゴールを疑わなかった」 

今野「抱きついたシルバが可哀想()

2人「アハハハ……」

今野「あの試合、めちゃくちゃ押されてたけど勝ったもんな」 

渡邉「良く言えば、勝負強い」

今野J3だから勝てたという見方もできますけどね」

福田「それはある。J1J2と比べると、やっぱりレベルは劣りますよね。だから、絶対1年で脱出しないと。そのレベルに染まっちゃう危険性がある」

(「今シーズンホーム初勝利、ともに期待していきましょう」と場内アナウンス)

今野「あっ、ホーム勝ってないんだ」

福田(大宮サポーターの熱い声援を聞いて)どっちのホームかわかんないな」

渡邉「今日はホーム初勝利を目指すYSと、アウェイ初勝利を目指す大宮の対戦ですね」

福田「そうなるか」

今野「にしても今日、寒すぎないですか?」

福田「寒い! 失敗した~」

今野YSは何位ですか?」

福田12位。20チーム中12位か」

今野「得失差は?」

福田「マイナス2

今野「じゃ、絶対勝ってほしいな」

福田「勝たなきゃダメ」

渡邉「今野さん、アウェイで試合を観るのはいつ以来ですか?」

今野「ずっと昔の天皇杯の川崎戦以来」

福田「……2016年の準決勝かなぁ?」

アウェイ観戦のススメ

今野「渡邉さんは学生時代にアウェイもよく行かれていたそうですが、アウェイ観戦の楽しみ方、聞いてもいいですか?」

渡邉「旅行を楽しむ人と、試合を楽しむ人がいますよね。あとは経済力によるかなって。自分が大学生のときは余裕がなかったので、本当に試合だけでした」

今野「日帰り?」

渡邉「可能な限り日帰りで、やむを得ないときは泊まる感じでした。日帰りで鳥栖とか」

福田「えっ!」

渡邉14時キックオフだったので」

今野「あぁ」

渡邉「大学生のときは、とにかく安く行きたいっていうのがすべてでした」

今野「俺も仕事で、沖縄3ステージ日帰りってのがありましたからね」

渡邉「アハハハ……」

福田「できるんだ」

今野「昼に試合をやってくれれば帰れますよね。泊まるときは、どういうホテルに?」 

渡邉「もう安いホテルに適当に。あとは、好きで行ってるので何とも言えないですけど、負けたときに高いホテルだと……」

今野「そうか」 

渡邉「試合が来たら、また応援に行っちゃうんですけどね」 

今野NACKにもアウェイのサポーターが来てますよね。天狗かもしれないけど、大宮相手に勝てると思ってるんだって。よく来るなって()

福田「ふふふ……」

今野「帰りがツラいだろうなって、すごいチーム愛だなって」

渡邉「みんな勝つと信じて来てると思いますよ。どのチームのサポーターも」

(ここで、横浜市歌が流れ始める)

今野「さいたま市歌もあるんですかね?」

福田「どうだろう?」

今野「とにかく絶対に勝ってほしいですね」 

2人(同時に頷く)

今野「最低でも勝ちで、何点差つけるかぐらいの」

福田「今日のサポーターの数に比例するぐらいの得点差で、圧勝してほしい」

今野「オレンジが映えるっていうだけじゃなく、お客さんの数が全然違うもんな」

渡邉「期待したいです」

試合後の“感想戦”

(試合は1-0で大宮が勝利)

今野「一番前の席で観たのは初めてなんですけど、超観づらかったです(笑)」

2人「アハハハ……」 

今野「観やすさを選ぶなら映像でいいじゃないかって話ですけどね。前半特に(大宮が)向こう側に攻めてばっかりだったから、何やってんだかわからなかった。みんなよく、何やってるかわかるなって。目が慣れてるのかな?」

渡邉「雰囲気でわかるんじゃないですかね」

今野「それでも十分すごい。それにしても杉本選手がいいですね」

福田「そうですね。ガンガンプレスに行って、抜くところも心得てる」

今野「キープもすごいと思ったけど、生で観るとディフェンスもすごい。90分、あのテンションでよく続けられるなって」

福田「欲を言えば前半で大量点を取って、健勇選手を休ませられたらよかった」

今野「後半、もう23点取れるかと思ったけど」

福田「ねぇ」

今野「結果には1点のみですもんね」 

渡邉「そうでしたね」 

今野「もちろん、プレスに行ったからなんですけど」

渡邉「あとは、いろいろな選手を組み合わせながら勝ち続けてます」

今野「本当にそう。去年までだったら最後逆転されてますよ」

渡邉「笠原選手も好調だし」 

今野「ライナー性のキックとか、前からありましたっけ?」

渡邉「うまいですよね」

今野「アウェイ観戦を終えて思うのは、結局、ホームだろうがアウェイだろうが、勝てばいいってこと」

渡邉「みなさん幸せな気分で帰れるのはいいですよね。負けると最悪ですから」

今野「平日のクソ寒い中ね」

福田「めちゃくちゃ寒かった!」

今野「明日もお仕事ですか?」

福田「はい」

今野「よかったですね。勝って」

2人「いやぁ、本当にそう!」

今野「今日は面白かったですね。やっぱり勝ったのが一番大きい」

渡邉「勝ちがすべてです」

今野「とにかく勝てばいいし、これがそれなりの記事になるなら今後も続けていきたいと思いました」

2人「アハハハ……」

今野「お疲れさまでした」

2人「ありがとうございました」

構成:粕川哲男

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