今野浩喜の「タダのファン目線記」 フットゴルフ編②

今野さんが“タダのファン目線”でクラブ関係者らに逆取材を敢行するシリーズ企画から一転、今野さんが行きたい場所・やりたいことをリポートするという、迷走するコーナーとなった本連載。今回はフットゴルフ体験編! 前回お話をうかがったフットゴルフ元日本代表・軍事和久さんに加え、本連載にもたびたび登場していただいているオーダースーツSADA大宮駅前店店長の福田哲さん、FM NACK5「VAMOS! Orange & Navy」パーソナリティーの國領浩子さんを迎え、大宮第二公園にてフットゴルフを体験しました。

まずはウォーミングアップから

軍司「おはようございます!

全員「おはようございます」

軍司「今日は最高のコースを用意しましたので、楽しんでいただければ。9ホールすべてパー4に設定してあります」

全員「ほ~」

軍司「こちらがスコアカードです」

全員「おぉ!

軍司「右側の空欄にお名前を書いていただいて、それぞれのスコアを記入してください」

今野「全員分の名前を書くんですか?

軍司「今日は、ご自身の名前だけで大丈夫です」

國領「目標は4打ということですね」

軍司「そうです。まずはウォーミングアップしましょうか。いきなり蹴るとケガするので」

今野「足がつりそうですよね」

全員(静かに頷く)

軍司「軽くボール蹴りますか?

今野「どのぐらい飛んで、どのぐらい転がるのか……」

國領「これサッカーボール?

軍司「はい。今日は4号球にしました」

國領「あぁ、小さいんですね」

軍司「これが、僕が試合で使っているジャブラニです」

今野「あぁ、飛ぶやつだ」

軍司「いまメルカリとかヤフオクで、5万円くらいしています()

福田2010年の南アフリカワールドカップのときの公式球ですね」

軍司「そうです。実際に蹴ってもらうとわかると思いますが、ゴムみたいな感じで、弾く感覚が強いんです」

今野「あぁ~」

福田(ボールを蹴る前から)いやぁ、この暑さでもプレーしてる高校球児ってすごいなぁ……(と言いつつ、全然動こうとしない)

一同「あははは」

今野「あそこに蹴ってみていいですか」

軍司「どうぞどうぞ」

今野「うわっ、全然飛ばないや」

軍司「いや、あそこは悪くないです」

今野「そうですか」

軍司「國領さんはサッカーやられているんですか?

國領「いや、あんまりやらないです」

軍司「でも、シューズがもう……」

國領「これは先輩、カンニングの竹山さんに誕生日にいただきました。今日使う日だ!  と思って持ってきました」

今野「結構軽いなぁ」

國領「こんなに深い芝で蹴ったことがないから、ボールが全然転がりませんね」

軍司「福田さんも足とか伸ばしておいたほうがいいですよ」

福田(静かにストレッチ)

今野「これでケガしたら見てらんないですね。無様すぎる()

(皆さん、しばらくウォーミングアップ)

いざキックオフ!

軍司「じゃ、そろそろ始めましょうか」

今野「これ、蹴る順番は?

軍司「だいたいクジとかジャンケンで決めていますね。プレー中はカップから遠い人から順番に。それで次のホールのティーグラウンドは、前のホールのスコアが一番良かった人が最初に蹴ります。そこはゴルフと一緒ですね。最初は誰にしましょうか?

今野「軍司さんから蹴ってもらっていいですか」

軍司「わかりました」

(1番軍司さん、2番福田さん、3番國領さん、4番今野さんでフットゴルフがスタート!)

今野「うわっ」

軍司「ナイス!

福田「あぁぁ~」

軍司「先に入れちゃいますね」

國領「力加減が難しいなぁ」

福田「今野さん2打はすごいな」

(1番ホールは軍司さんと福田さんが3打、國領さんが4打、今野さんが2打で終了)

今野「いやぁ、悪くないよ(満足そう)

軍司2番ホールはここからスタートです」

今野「あぁ、石垣がちょうど邪魔だな」

國領「あははは」

福田「でも、巻けばいけるんじゃない」

軍司「ミラクルショットありますね、これは」

今野「おっ! あぁ~、ダメだ」

(今野さんの一打、石垣に阻まれる……)

國領「あぁぁ~」

福田「惜しい!

軍司「いや、ナイスタッチです」

今野「次は俺か? ダメだっ、ダメだ。いまので何打?

國領「うわっ、そういうこともあるのか」

軍司「じゃ、福田さんのアウトパットですね」

福田「あっ、弱い!

今野「おぉぉ~」

福田「入れちゃっていいですか?

全員「……」

今野「いまのいいんですかっ! (福田さんの微妙なキックに対して)

軍司「大丈夫です()。見てませんでした。でも、足の裏を使ってのキックは反則です」

今野「ちゃんと見ておいてくださいっ!

全員「厳しいなぁ」

今野「うわっ。嘘だろ、おいっ」

軍司「タッチが合わないと、オーバーしちゃうんですよね」

今野「また俺だ」

(なんだかんだで2番ホール終了。今野さん、まさかの6打……)

軍司3番はこちらです」

今野「ここは、越えるとすごい下り坂だな」

國領「なるほど」

今野「いやぁ、全部帳消しになったな」

福田「ははは」

軍司「最初に蹴る人をオナーと言うんですね。前のホールのスコアが一番良かった人を。なので、オナーを取るのは、ちょっと嬉しい」

今野「ふ~ん」

國領「でも、みんな一打目を見て作戦を決めるんですよね」

今野「そうそう」

軍司「だから、最初の人が有利とは限らない」

國領「あっ~、いや」

一同「うわ来た! すごい!

國領「やったー!

一同「ん? まさか!

(軍司さんが、あわやホールインワン!)

今野「すごいなぁ」

福田「この幅なら、どこから蹴ってもいいんですね?

軍司「そうです」

福田「うわっ、ダメだ」

今野「あっ、飛び過ぎたじゃん」


福田「……止まってるボールもうまく蹴られないんだから、もうアルディージャの選手を批判なんてできないな」

今野「微妙な距離だなぁ」

國領「あぁ、惜しい!

福田「あぁ~」

國領「ムズっ!

軍司「やっぱり、最後の距離感が難しいですね」

國領「え~、そんなに行くの!

今野「また行くのがしんどいんだよな」

國領「さっきより遠くなった」

一同「うまい! パチパチパチ」

今野「次は……福田さんじゃない?

福田「私かな」

一同「おぉ~、うまい!

今野「あれ? どこまで転がっちゃうの。難しいなぁ」

(その後も和気藹々と、ときに厳しい声も飛びながら皆さんケガもなく無事に9ホールを回り終える)

結果発表!

軍司「皆さんお疲れさまでした。それでは結果発表のほうを。トップからでいいですかね。9ホールを回りまして342アンダーで福田さん!

今野「おっ!

福田「えっ!? ホント」

軍司「おめでとうございます」

福田「合計を書いてなかったから」

軍司「見事、アンダーですね。第2位が393オーバーで今野さん」

今野「ありがとうございます。そんなもんじゃないかな。2アンダーはおかしいよ」

軍司「今野さんの39も、素晴らしい結果です」

今野「そうだな」

軍司「第3位は43。プラス7で國領さん」

國領「はい……。だいたいどんなもんなんですか?

軍司「僕も正直、予測が……。こんな感じの芝で、この距離をプレーできる場所が日本にあまりないので。だけど、だいたいみんなパー4のところを5打で回るとしたら、9ホールプレーするとプラス9くらいが、初めてプレーした方の平均スコアかなって」

一同「あぁ……」

今野「でも、カップにつぶされなきゃ(カップの縁に何度も阻まれパットが入らなかった)

軍司「もっと良かったと思います」

今野「マイナス5くらいはいけたんじゃないかな」

福田「確かに」

軍司「そうですね()。ぜひ次回は、ちゃんとカップが切られているところで」

――最後にプレーしてみての感想を。

福田「えっと、商品は?

一同「あははは」

福田「感想としては、今野さんのキックフォームが武田英寿に似てるなって。左利きで、ものすごくいいフォームで蹴ってらっしゃった。武田くんを思い出しました。やってみての感想は、思った以上に難しかったです」

今野「やったことないって言って、1位ですからね」

國領「そう」

今野「絶対やってると思うんだよな」

福田「あんまり考えないでやったほうがいいかなって。考え過ぎると墓穴を掘る」

國領「オーバーしましたけど、結果的に満足できるスコアです」

今野「カップに阻まれてなかったら、もっと良かったですよね」

國領「ゴルフでは絶対にできない経験をしました()

今野「軍司さんが両足で蹴るのを見て驚きました」

軍司「普段は、あまり左足は使わないんですけどね」

今野「舐めてるってことですね」

軍司「いやいや、そんなことないです()。ここのコースレイアウトが、少し左利きに有利な感じになっているので」

今野「あぁ、左回りだからですか」

福田「なるほど」

今野「俺も本当は右利きなんですけど、レイアウト的に左のほうがいいかと思って()。初めてやりましたが、よく考えると子供のころ、こういう遊びをしてたと思いました。それを思い出して、すごく楽しかったです」

軍司「皆さん初めてやられたとは思えないくらい上手で、ビックリしました。ぜひ次回は、綺麗なゴルフ場で、ちゃんとしたカップでプレーしていただけたら、よりフットゴルフの楽しさをご理解いただけるのではないかと。ぜひ、またこのメンバーで」

今野「来月やりましょう。……最初2打で決めたとき、楽勝だと思ったんだけどなぁ」

一同「あははは。ありがとうございました! 楽しかった~」

構成:粕川 哲男

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